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「新生活を迎える方へ」
放送2017年3月30日
年度末です。年末もばたばたしますが、こちらはしみじみとした思いや冬の景色も手伝って、静かな心持ちになるものです。一方この年度末は、まだ見ぬ新しい生活を前に、そわそわと浮足立ち、落ち着かない感じがします。春へのわくわく感がそうさせるのかもしれません。
新しい扉を元気に開けられるよう、堀地さんが選んで下さったのは、荒井良二さんの1冊です。鮮やかな青に、白い大きな鳥。この表紙だけでも元気をもらえそう。実際堀地さんは部屋に飾っていらっしゃいます。「じゅんびはいいかい?」の問いかけに、あわあわしてしまうこともあるそうですが…。ページを開くと、荒井さんならではの明るく力強く自由な世界が広がっています。春を迎える喜びに満ちています。
「じゅんびはいいかい」
学研 荒井良二 作
新しい生活の始まりには、不安がつきもの。お友だちができるかとか、挨拶失敗したくないとか、子どものころにも、もやもやとした気持ちを抱えていたのを思い出します。周りがすぐにうまく馴染んでいるように見えて、焦ったりさみしくなったり…。少し自信を無くしてしまうこともあるかもしれません。そんな時でも自分ののよいところを見てくれている人、分かってくれる人がいれば安心できますよね。それは家族かもしれないし、これまでの仲間かもしれないし、新しい場所にいてくれるかもしれない。そんな誰かを大切に。
大好き同士のしろねことくろねこ。どこに行っても人気者のしろねこのそばで、いたたまれなくなったくろねこ。とうとうその場から駆け出して行ってしまうのですが、その先で…。絵もおはなしも、とてもいいなと思いました。長く愛されていくのではないでしょうか。元々画家のきくちさん。骨董市で見つけた古い絵本に感銘を受け、自分の作品も100年後にこうして手に取ってもらえたらと、絵本製作を始めます。個展開催の度に作っていたものが人気となり、絵本作家としてデビュー。この本でラティスラヴァ世界絵本原画展で金のりんご賞を受賞されました。1冊1冊手作りで、発行部数も少ないとのこと。たくさんの人の手に渡るようになったらいいなぁ。
「しろねこくろねこ」
学研 きくちちき 作
2016年度もお付き合いいただき、堀地さん、お聴きのみなさま、ありがとうございました。2017年度も引き続き、よろしくお願いします。みなさんの「始まり」が素敵なものでありますように!
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「はじまりの日」
放送2017年3月23日
先週水上が放送をお休みしたのは、星槎国際高等学校富山学習センターの卒業式に行っていたからでした。星槎の生徒の皆さんや先生、関係者の方々にご出演いただいている番組がありまして、私が担当しているのです。いつも元気にスタジオに来てくれて、学校行事や、部活、趣味や恋バナなど、たくさんお話ししてくれて、そんな3年生のみんなが卒業していくのはとてもさみしい気持ちです。とはいえ、様々な事情もあって星槎に通っている子が多い中、こうして高校を卒業するということはとても大きなことであり、本当に喜ばしいことです。3年生の皆さん、おめでとう。そしてありがとう。
卒業式での送辞は、卒業生と一緒に学びながらも、入学の時期が遅かったので、もう1年星槎に通う男の子。だからこそ仲間へ篤い思いがあり、楽しかったであろうその日々に、こちらも思いをはせることができました。答辞を述べた男の子は自身の成長を振り返り、まわりへの感謝の気持ちを強く語っていました。彼のお父さんは保護者会の会長さんで、お言葉がありました。先生への深い感謝を述べられた後、父母を代表して卒業生のみんなに伝えたいとおっしゃったのがこの言葉です。「生まれてきてくれて、ありがとう。これまで生きていてくれて、ありがとう」。
門出の時を迎えられた方にぜひ読んでもらいたいと堀地さんが持って来て下さったのが、ボブ・ディランの「フォーエバーヤング」を元にしたこの1冊です。ボブが、息子に作ったというこの曲。感傷的にならないようにとの思いがあったということです。シンプルな曲で、だからなおさら、温かさが感じられました。この本の訳はストレートであり、子どもにも分かりやすく、ボブが伝えたかったであろう息子のこれからを思う気持ちを十分にくみ取っていると思います。
挿絵もポスターなどを手掛けている方だけあって、印象に残ります。最後のページには絵の解説もあって、ボブに関わる人たちが登場していたり、ボブのエピソードが盛り込まれているということで、コアなファンにはうれしい内容となっているようです。
子どもにはもちろん、これまでいた場所を離れるひと、新たな一歩を踏み出すひとすべてに贈りたいと思います。
そして、沈んだ気持ちでいるひと、何かつらさを抱えているひと、毎日がつまらなく感じているひとにも手に取ってもらいたいです。
きょうも あしたも あたらしい きみの はじまりの日。
今は、なかなかそんな風に思えなくても…。
星空へのぼる はしごを みつけますように。
背をまっすぐのばして いつでも 勇気がもてますように。
「はじまりの日」
岩崎書店 ボブ・ディラン作 ポール・ロジャース 絵
アーサー・ビナード 訳
「星のかがやき~星槎国際高等学校」は火曜日18時半~、金曜日16時半~、土曜日9時~放送しています。星槎は転校を考えている方、高卒資格を取りたい方など、いつでも入学可能です。お気軽にお問い合わせください。
電話番号は076-443-8668です。
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「最近、読んでる絵本から」
放送2017年3月16日
今回は川田がお相手でした。現在2歳の娘がいる私、最近、我が家で読んでいる絵本を取り上げてくださいました。
放送では毎回絵本を読んでくださいますが、新米ママとしては、声のトーンや読み方など、とても参考になります。
「はらぺこあおむし」
偕成社 エリック・カール 作・絵 もりひさし 訳
世界中で愛されるエリック・カールの代表作「はらぺこあおむし」は日本で出版されて40年を迎えます。前回紹介したレオ・レオニが、彼の作品を見て絵の仕事を勧めたそうです。レオ・レオ二同様、彼の作品も色彩豊かで、一目見てエリックカールの作品だってわかりますね。様々なグッズも販売されています。今日はその中から「はらぺこあおむしの歌」もかけました。お話は同じだけど、絵本の大きさや、作りの違う絵本がたくさん出版されています。あなたの持っている絵本は、どんな形?
「お月様ってどんなあじ?」
らんか社 マイケル・グレイニエツ 作・絵 いずみちほこ 訳
「お月さまってどんなあじなんだろう」、いつも疑問に思っていた動物たちが、ある日、お月さまをかじってみようと決心します。カメ、ゾウ、キリン、シマウマ・・・たくさんの動物たちが背中に乗って、空に向かって鼻や首を伸ばします。さぁ、とどくかな?
わくわくしながらも、優しい夜の風景が心を穏やかにしてくれます。動物たちが一緒に眠る場面にたどり着く頃には、子どもたちも夢の中でお月さまを味わっているかもしれません。
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「レオ・レオニ」
放送2017年3月9日
テーマは放送後、2人で考えます。そのあと堀地さんの思いで、変更になることもあります。「ホワイトデーが近い」→「ホワイト」→「色」→『色がテーマでどうでしょう?』というのが先週まで。その後「春を待ついろんな色の本は?」と堀地さんが思われ浮かんだのが、この本の、ある場面です。
春に備えて準備をする、のねずみたち。そんな中、手伝いもせず、ぼんやりしているフレデリック…。一体何をしているの?
「フレデリック」
好学社 レオ・レオニ 作・絵 谷川俊太郎 訳
レオ・レオニの本を読み進めていくうちに、今回は彼の本を紹介しよう!堀地さんは思いました。先週ご紹介したディック・ブルーナとの共通点もありまして…。それはオランダ出身で元々はグラフィックデザイナーだったということ。どちらもすぐに作者が分かる画風なのはそこに理由があるのかも。
レオ・レオニの作品は教科書でも紹介されています。みなさんよくご存じで印象深いのはこのお話ではないでしょうか。
「スイミー 小さなかしこいさかなのはなし」
好学社 レオ・レオニ 作・絵 谷川俊太郎 訳
そしてもうひとつ、長く長く愛されているこの本。お孫さんに電車の中でお話を作ってあげたのが始まりなんだそうです。顔のないまるまるなのに、表情豊かに見えるのはなぜ。
「あおくんときいろちゃん」
至光社 レオ・レオニ 作・絵 谷川俊太郎 訳
戦争に巻き込まれ、静かに様々な思いを閉じ込めてきたからこそ、伝えたいたくさんのこと絵本としてを描かれたのかもしれません。こんな自分はだれかの「部分」なのではないかと、旅に出るペツェッティーノ(こちらはまるではなくしかくのすがた)。最後に気づくのです。自分は自分でいるだけで、十分な自分って。
「ペツェッティーノ」
好学社 レオ・レオニ 作・絵 谷川俊太郎 訳
大人になっていろんなことがあって…だからこそレオ・レオニの本が優しく沁みるように思います。改めて、ページをめくってみてください。 |
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「ディック・ブルーナ」
放送2017年3月2日
うさぎのキャラクター「ミッフィー」の生みの親の絵本作家・グラフィックデザイナーの ディック・ブルーナさんが2月16日(現地時間)故郷であるオランダのユトレヒトで
亡くなりました。89歳でした。今回はディック・ブルーナさんの本をご紹介します。
ブルーナさんは「ナインチェ」といううさぎのお話を作りました。。日本に住むわたしたちには「うさこちゃん」の名でおなじみですね。この「うさこちゃん」の名付け親は石井桃子さんです。絵本を作ったのはデザイナーの仕事で忙しくしている中、わが子に何かできることを…という思いがあってのことで、最初にできたのは「うさこちゃんとうみ」だったそう。
「うさこちゃんとうみ」
福音館書店 いしいももこ 訳
たくさんあるお話の中で、あなたはどれが好きですか?
堀地さんはことりさんへのうさこちゃんの気持ちが優しい、こちら。
「ゆきのひのうさこちゃん」
福音館書店 いしいももこ 訳
ブルーナさんの本は、「ブルーナカラー」と呼ばれる鮮やかでシンプルな色の配色が印象的。小さなお子さんは、その絵を見てるだけでも楽しそう。堀地家では、じゃばら型の絵本を使って楽しく過ごしていたそうです。
「ブルーナの0歳からの本」
講談社
正方形の本であること、文字は左側に、4行で。福音館書店から出ている本の訳は石井桃子さん、亡くなられてからは、松岡享子さんが引き継がれ、講談社からのものは角野栄子さんなどなど。改めてみてみると、ブルーナさんの本には秘密がいっぱい!
堀地さんが写真で持っていらっしゃるのは、ミッフィー生誕60周年で特別に出版されたもの。大きいのもいいなあ。
「うさこちゃんのたんじょうび 60周年記念特別版 【特別付録メッセージカード&シール付き】
福音館書店 石井桃子 訳
子どもの心に寄り添ってこられたブルーナさん。お孫さんが誕生し、更に、子どもたちの毎日や気持ちに近い作品を作って下さいました。大好きなおばあちゃんが亡くなったときのお話。キャラメルをお店から持って来てしまうお話。みんなにからかわれているお友だちのお話…。どきっとしてしまうテーマですが、ブルーナさんは、「みんなのお友だちのうさこちゃんは、こんな時、こうしたよ」と教えてくれています。
じっくり読みたいです。
「うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん」
「うさこちゃんときゃらめる」
「うさこちゃんとたれみみくん」
福音館書店 まつおかきょうこ 訳
ブルーナさん、ありがとう。 |
「瀬田貞二」
放送2017年:2月23日
前回、「おやすみなさい おつきさま」を紹介しました。このおはなしを訳したのは瀬田貞二さん。長く愛されている絵本や児童文学の翻訳、物語を創作してこられた瀬田さんを今回は取り上げます。
昨年は瀬田さんの生誕100年の年で、書店ではフェアが開催されていたようです。作品には「おおかみと七ひきのこやぎ」「三びきのこぶた」「よあけ」「マドレーヌ」シリーズ、「きょうはなんのひ?」「ナルニア国物語」「指輪物語」などがあり、知らず知らずのうちに瀬田さんにふれあっていたという方も多いでしょう。
まず堀地さんが取り上げたのは「おだんごぱん」。ころころ転がっていくまんまるのパンを「おだんごぱん」とするこのセンス!ページを開くと小気味いい言葉たちが並んでいます。おだんごぱんの口ずさむ歌は、読む人、家庭で違うでしょうが、それもまたおもしろさのひとつですね。瀬田さんは俳句を嗜んでいたということもあり、綴られる言葉はリズムが楽しく、口に出して読みたくなるんですね。脇田和さんのゆるーい絵もお話にぴったり。おじいさんとおばあさんのところから逃げ出したおだんごぱん。いろんな動物に会いながら、どんどん転がっていきます。さあ、おだんごぱんの運命やいかに!
「おだんごぱん」
福音館書店 ロシア民謡 脇田和 絵
瀬田貞二 訳
せっかく作って下さった、堀地さん作のおだんごぱん。お家に置いてきてしまったそう。ころころ転がって逃げていってないといいけれど…。
そしてこの本は外せないでしょう!と書きつつ、私はこのどもころ、この本がこわく見えて、手に取れませんでした~。山へ草を食べに行く、三匹のやぎ、名前はみんながらがらどん。橋を渡ろうとすると、そこにはぐりぐりの目のトロルが待ち構えていて…。堀地さんが読み聞かせをしていると、小さい子も身を乗り出して聞いてくれるそうです。「もう一回読んで!」そんな声お多いようです。
「三匹のやぎのがらがらどん」
福音館書店 ノルウェーの昔話
マーシャ・ブラウン 絵 瀬田貞二 訳 |
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「おやすみなさい おつきさま」
放送2017年:2月16日
前回、「ぼくにげちゃうよ」を紹介しました。この本には姉妹本がありまして、今回はその「おやすみなさい おつきさま」についてたっぷりとお話しいただきました。
愛子様のご誕生で、雅子様の幼少の頃の思い出の絵本として取り上げられ、注目をあびていたなぁというのが私の印象のこの本。
ページを開くと、緑色の壁、オレンジ色のじゅうたん、シンプルながらおしゃれなお部屋の絵が一面に。ベッドには子ウサギがいて、ロッキングチェアにはウサギのおばあさんんが編み物をしています。
部屋にあるもの、ひとつひとつに「おやすみなさい」を言っていき、子ウサギは眠りにつくのです。愛着のあるものに「おやすみなさい」をしていくと、安心しますよね。
毛糸にじゃれているネコ、様子をうかがう小さなネズミ、時を知らせる時計、そしてお月さま。どんどん変化していく様子を追いかけるのが楽しいです。
この本の楽しさはまだまだあります。マザーグースを思わせるところがたくさんありますので、マザーグースが身近な子どもたちは尚更、みつけっこが嬉しいでしょうね。
そして「ぼくにげちゃうよ」が本棚にあったり、登場する、ある場面の絵が飾ってあったり。この静かな本の中にはまだまだ、秘密がたくさんありそうです!
「おやすみなさい おつきさま」
評論社 マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
クレメント・ハード 絵
せた ていじ
原書でもどうぞ。
「Goodnight moon」
HarperCollins Publis Margaret Wise Brown 作
Clement Hurd 絵
音楽CD付です。マザーグースも収録。
「英日CD付 英語絵本 おやすみなさいおつきさま GOODNIGHT MOON」
ラボ教育センター マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
クレメント・ハード 絵 瀬田貞二 訳
リン・ホブディ 英語語り 安奈淳 日本語語り
野見祐二 音楽
マザーグースを楽しんでください。
「マザーグースのうた」
草思社 堀内誠一 絵 谷川俊太郎 訳
ひみつ?が知りたい方はこちらも。
「『おやすみなさいおつきさま』ができるまで」
評論社 マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
クレメント・ハード 絵 瀬田貞二・中村妙子 訳
堀地さんが今読んでいらっしゃる本。
「アメリカの絵本‐黄金期を築いた作家たち‐」
朝倉書店 吉田新一 著
堀地家のお嬢さんたちの、寝る前のお気に入りがこちら。まだ眠くないコッコさん。おてても眠ったよ。コッコさんは?
「おやすみなさい コッコさん」
福音館書店 片山健 作・絵
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「好き」
放送2017年:2月9日
バレンタインデーがもうすぐです。今回のテーマは「好き」ですが、男女の好ききらいではなくて親子の間の「好き」がいっぱいの3冊をご紹介いただきました。
きつねのお母さんからやんちゃな子ぎつねくんへのメッセージ。いろんなあなたが。どんなあなたも。お母さんは大好きなんですね。優しいまなざしがお母さんの気持ちを表しています。あどけないきつねくんの様子が愛らしい~。表紙と最後のページの、ぎゅっと抱きしめている絵にぐっときます。
「あなたがだいすき」
フレーベル館 ベイカー・リザ 作
マクフェイル・デイビッド 絵 日当陽子 訳
気持ちがさみしいとき、愛にあふれた本を手に取りたくなりますね。私が以前堀地さんからお聞きしたこと。「しんどいときは大人の本を読むとつらいから、子どもの本を読むんです。」凹んだ私はそうしてみました。(私が手に取ったのは「魔女の宅急便」)堀地さんありがとうございました。皆さまもぜひ。
堀地家の4女ちゃんのお気に入りも紹介していただきました。この本を「読んでー」って持ってきた時には、さみしい気持ちでいるのかなって察していらっしゃった堀地さん。「ぼくにげちゃうよ」って言ううさぎのぼうや。こちらも、どんなに逃げても。どんなぼうやでも。お母さんは追いかけていくんです。
「ぼくにげちゃうよ」
ほるぷ出版 マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
クレメント・ハード 絵 岩田みみ 訳
堀地さんが大好きで、何度も読まれた1冊がこちらです。まほうの石を拾って、ひょんなことから石になってしまったロバのシルベスター。誰にも見つけてもらえず、気づいてもらえず、石のままでもういいや…と、ひとりあきらめ、つぶやきます。最後はハッピーエンド…ということだけ、お伝えしておきましょうか。シルベスターを思うお父さんお母さんの気持ち、シルベスターの、家族が恋しい気持ち、よくよく分かります。
「ロバのシルベスターとまほうの小石」
評論社 ウィリアム・スタイグ 作・絵
せたていじ 訳 |
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「おススメされた本」
放送2017年:2月2日
先日行われた「良書をすすめる会」20周年トークイベント「子どもの本 ざっくばらんに話してみませんか」ではパネリストのお三方からたくさんの本が紹介されました。
その中でも堀地さんがすぐに手に取ったのは、カッレくんシリーズ。自分自身と会話して、冷静に事件を解決していくカッレくん。かっこいい!!事件の内容も危険なことが多く、ハラハラドキドキ。堀地さんからは「おもしろいんです~」という言葉が何度も飛び出しました。「子どものころに読みたかった!」とも。
「名探偵カッレくん」「カッレくんの冒険」「名探偵カッレとスパイ団」」
岩波少年文庫 アストリッド・リンドグレーン 作
エーヴァ・ラウレル 絵 尾崎義 訳
みなさんそれぞれに、思い出の本がおありかと思います。様々な方の、本にまつわる思い出が掲載されているこちら。いつ読んだって、遅くはないのです。大人になってからだって、きっと新しい扉を開いてくれるはず!
「懐かしい本の記憶‐岩波少年文庫の50年」
岩波少年文庫 別冊 岩波書店編集部 著
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「冬のあったかグッズ」
放送2017年:1月26日
今日はまず、「良書をすすめる会」20周年トークイベント「子どもの本 ざっくばらんに話してみませんか」を振り返りました。パネリストお三方の、子どものころのお話や、本に関わるお仕事をされているからこその視点など…大変楽しく興味深く、勉強になりました。たくさんの方が来場され、和やかな雰囲気の中、素敵な時間を過ごすことができました。トークの中で紹介された本を改めてご紹介したいと堀地さん。お楽しみに!
先週、ご紹介した「てぶくろをかいに」の中で、堀地さんはきつねのおててはあったまったけれど、あんよは寒くないのかしらと心配されていました。そんなわけで今回は、冬のあったかグッズが出てくる本をご紹介いただきました。
まずは靴下の本。アンガスのお家は靴下工場です。最近大きなお店にお客さんが流れてしまい、売れ行きがよくありません…。家の庭の大きな木にはスズメがたくさんやってきて、特に仲良しなのがブルースです。ある日、アンガスは寒がるブルースにあったか靴下を作ってあげました。うらやましがる仲間たちが続々やってきて…。字が大きく、レトロでかわいい絵がたくさん!読み聞かせから、自分で本を読み始めたお子さんにおすすめです。
「すずめのくつした」
大日本図書 ジョージ・セルデン 作
ピーターリップマン 絵 光吉郁子 訳
冬の本は、ほのぼのと、心があたたまるような作品が多いように思います。
続いてはてぶくろが登場~。双子の兄弟ネッドとドニーは赤いてぶくろを落としてなくしてしまいました。それを聞きつけた町の人たちが、「みつけたよ」って続々と届けてくれます!たくさんのてぶくろが二人のもとへ…。持ち主に返すため、おばあちゃんと一緒にロープを張って、たくさんのてぶくろをそこにぶら下げる二人。その様子もなんだか楽しい!
「てぶくろがいっぱい」
偕成社 フローレンス・スロボドキン 作
ルイス・スロボドキン 絵 三原泉 訳
来週の「わくわくすまいるぶっく」のコーナーですが、時間が少し早まります。13時10分ごろからのスタートで、45分くらいまでです。お聴きくださいねー。 |
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「柿本幸造 原画展」
放送2017年:1月19日
現在、大島絵本館では「柿本幸造 絵本原画展」が開催されています。柿本さんといえば、「どんくまさんシリーズ」や「どうぞのいす」など可愛らしい動物たちの絵が印象的ですね。特にうさぎがよく描かれているなぁと思っていましたら、柿本さんはうさぎ年なんだそうです。
「どうぞのいす」
ひさかたチャイルド 香山美子 作 柿本幸造 絵
今回の展示では「てぶくろをかいに」「かえってきたはくちょう」「ひだまりをつくるひと」の原画を見ることができます。「てぶくろをかいに」はきつねの親子の様子が愛らしく、優しいタッチの絵は雪までもが温かく感じられると堀地さん。お気に入りは、表紙と、母さんぎつねとそのおなかの下にいるこぎつねの絵だそう。お母さんの下にいれば、寒くないもんね。雪の中、幸せそうな2匹です。ただ一つ気になっているのが、きつねのあんよは寒くないのかしらということ。「くつしたをかいに」も書いてほしかったーと堀地さん。
「てぶくろをかいに」
講談社 新美南吉 作 柿本幸造 絵
白鳥のたろうとおさむの交流の物語。周りのおとなも優しい。気持ちが通じ合うことって、嬉しいことですね。最後にちょっとびっくりな展開がありますよー。
「かえってきたはくちょう」
ひかりのくに 花岡大学 作 柿本幸造 絵
原画で見ると、それぞれの可愛らしさやあたたかさがなおさら伝わってきます。
そして、みなさんご存じ、現在も小学校1年生の教科書に掲載されている「くじらぐも」です。青い空にぷかぷか浮かぶ大きなふわふわのくじらぐもはいつまでも憧れ。どうやら書籍化はされていないようですね。堀地さんは射水市図書館に行って、内容を確認してきてくださいました。お願いすれば、教科書のバックナンバー?を見ることができるんですって。もう一度読みたいお話、確認したいお話がいくつもあるなぁ。
「くじらぐも」
光村図書 小学1年教科書 中川李枝子作
柿本幸三 絵
「ひだまりをつくるひと 柿本幸造 絵本画集」
賀研 柿本幸造
柿本さんのお名前は、「幸せを造る人」って覚えたらいいですねと堀地さん。
「柿本幸造 原画展」は大島絵本館で1月29日(日)まで開催されています。「かえってきたはくちょう」のたろう&おさむと写真を撮ることができるコーナーがあります。柿本さんの本が絵本ショップでたくさん販売されています。
開館時間は午前9時半~午後5時半。月曜日は休館です。入館料は大人510円、中高生310円、小学生100円です。
お知らせです。
「良書をすすめる会」20周年トークイベント「子どもの本 ざっくばらんに話してみませんか」が1月22日(日)14時~16時までTOYAMAキラリ(富山市立図書館本館)3階セミナールームで開催されます。子どもの本の専門店「プー横丁」杉原由美子さん、古本ブックエンド石橋なほさん、富山市立図書館司書吉岡真和さんをゲストに迎え、トークショーとディスカッションが行われます。お申込み、参加費はいりません。ご参加ください!
堀地さん&水上も参加する予定です♪
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「鶏」
放送2017年:1月12日
今年は酉年。トリに注目する機会が多いですね。今回はニワトリが出てくる本をご紹介いただきましょう。堀地さんがぬいぐるみを持って来て下さいました。作られる国でその様子はずいぶん違うものです…。
まずはわらべうたの本から。「とーとけっこー♪よーがあーけたー♪」とかわいく歌ってくださった堀地さん。ニワトリのお父さんがいろんな動物を次々起こしていきます。お子さんの名前を入れて、ほっぺたつんって起こしてあげると、朝から楽しいですね。簡単な楽譜も書いてありますよ。
「ととけっこう よがあけた」
こぐま社 ましまえつこ 絵 こばやしえみこ 案
ニワトリの思い出はありますか?堀地さんは小学1年生の時に劇でニワトリ役を演じたことがあったそうです。国語の教科書に載っていたウクライナ民話です。掲載されているこの本を読むと、なんと、途中でお話が終わってる!!
「光村ライブラリー<第3巻>小さい白いにわとり ほか」
光村図書出版
途中で終わっているのは、「この後はみんなで考えましょう」という課題があったから。働き者の小さい白いにわとりは、ねこといぬとぶたと一緒に住んでいました。怠け者の3びきは、「この麦だれが植えますか」「誰が粉に引きますか」「誰がパンに焼きますか」の、どの質問にも「いやだ」と答えます。1わがんばるにわとり…。 いよいよパンができまして「このパン誰が食べますか」にはみんな「食べる!」。…まぁなんてこと!お話はここで終わっているのです。堀地さんたちは、「パンはみんなで食べる」→「これから一緒に働く」という結末にしたそうです。
実際のお話のラストはこちらでご確認ください。めんどりの一言に、気分がスカッとします。
堀地さんが持って来て下さったオレンジピールとレーズン入りのパンは、みんなで仲良くいただきました。
「おとなしいめんどり」
童話館出版 ポール・ガルドン作・絵 谷川俊太郎 訳
堀地さんにこのお正月、絵手紙の年賀状が届きました。村知子さんからのもので「ずいぶん年をとったけど私はずっとひよこでいたい」という素敵な言葉が書かれています。
お知らせです。
「良書をすすめる会」20周年トークイベント「子どもの本 ざっくばらんに話してみませんか」が1月22日(日)14時~16時までTOYAMAキラリ(富山市立図書館本館)3階セミナールームで開催されます。子どもの本の専門店「プー横丁」杉原由美子さん、古本ブックエンド石橋なほさん、富山市立図書館司書吉岡真和さんをゲストに迎え、トークショーとディスカッションが行われます。お申込み、参加費はいりません。ご参加ください!
お礼です。
堀地さんのお友だち伊藤美寿穂さんが、このコーナーで紹介した本のリストを作って下さいました。検索などにお役立て下さい。私は早速使わせていただきました。本当にありがとうございます!
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「お正月」
放送2017年:1月5日
明けましておめでとうございます。堀地さん、お聴きの皆さま今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さてお正月はどのように過ごされたでしょうか。富山は年末年始にかけて、珍しくいいお天気でした。気分よく年越しをすることができました。今年の干支は酉ですからね~トリには明るい空が似合います!
あまねちゃん一家の年末からお正月のお過ごし方を追っているこちら。ほのぼのと幸せそう。こねこのみーみがいい味だしてます。豆知識もふんだんに盛り込まれていて、勉強にもなりますよ。
「おしょうがつ おめでとう はじまりの日!」
文渓堂 ますだゆうこ 作 たちもとみちこ 絵
堀地さんのお家はお嬢さん4人が勢ぞろいして、楽しくにぎやかだったそうです。手前にあるのは堀地家の年賀状です。
十二支の始まりを描いたおはなしは色々ありますが、これは中国のおはなしで、しかも甲骨文字で絵が表現されています。漢字のルーツであるこの文字ですが、躍動感があって、眺めていても面白いです。作者のお父さんが甲骨文字の研究者で、子供のころにおはなしを聞かせてもらったり、さらさらとこの文字を書いてくれた思い出を元に、この本を作られました。幅広い年代で楽しんでいただける本ではないでしょうか。
「甲骨文字であそぶ ちゅうごくの十二支のものがたり」
JURA出版局 せきとみこ 文
おうようかりょう 絵(甲骨文字) 構成 みかみまさこ
興味を持たれた方はこちらもどうぞ。漢字学の第一人者白川静さんが漢字の成り立ちをわかりやすく解説しています。
「白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい」
共同通信社 小山鉄郎 著 白川静 監修
来週もまだまだお正月気分はそのままにお送りしたいと思います!お楽しみに―。 |
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「わくわくくりすますぶっく」
放送2016年:12月23日
メリークリスマース♪と始まりました、特別番組「わくわくくりすますぶっく」。23日の正午から「わくわくすまいるぶっく」の拡大版として、1時間にわたってお送りしました。堀地さんに素敵なクリスマスの本をたっぷりとご紹介いただきましたよ。
華やかなクリスマス飾りをお持ちいただき、スタジオはクリスマスムードまんてん!ふっくらパンを焼いてきてくださり、チョコレートのプレゼントも!堀地さんありがとうございます~。
まず最初にご紹介したのは、「クリスマス」をキーワードに思い浮かぶあれこれが、細かく可愛らしい絵で描かれているこちらです。
「Merry Christmas」
リブロポート みうらますこ 作・絵
可愛らしい本をもう一つ。これは3冊セットになっています。あっちゃん、ケーキ屋さん、そしてサンタさんのそれぞれからのイブの出来事が、1冊づつ描かれています。挿絵は刺繍で、一針一針丁寧に縫われていので、温かみがあるのです。目や口はないのに、動きから、表情が浮かんでくるよう。とてもいいおはなしです。クリスマスにはこんな優しいおはなしが読みたくなります。
「クリスマス・イブのおはなし 『あっちゃんとゆびにんぎょう』
『100こめのクリスマス・ケーキ』 『さんたさんのいちにち』」
福音館書店 長尾玲子 作・絵
以前ご紹介した本も改めて。「サンタさんって、本当にいるのかな」そんなふうに思うのは、どの国の子どもたちも一緒ですね。バージニニアはそんな質問を書いた手紙を、新聞社に送ります。社説に書かれたこの質問の答えは?
「サンタクロースっているんでしょうか」
偕成社 ニューヨーク・サン新聞社説 東逸子 絵
中村妙子 訳
バージニアのその後が書かれた本もあります
「サンタのともだち バージニア」
答偕成社 村上ゆみ子 著 東逸子 絵
「サンタさんがいた」と思う心の部屋があれば、大人になっても素敵ものが残ると堀地さん。信じること、想像すること、思いやること…サンタさんはたくさんの豊かな心をくれるのです。
「ジングルベル」の作詞をされた方はこんな詩集を出していらっしゃいます。人として、どう歩むべきか…まっすぐに指し示してくれるようなそんな詩が並びます。
「『こころ』はだれにも見えないけれど『こころづかい』は見える 『思い』は見えないけれど『思いやり』はだれにでも見える あたたかい心があたたかい行為になり やさしい思いやさしい行為になるとき『心』も『思い』も初めて美しく生きる
それは 人が人として生きることだ」
「行為の意味 青春前期の君たちに」
ごま書房 宮澤章二 作
自分へのプレゼント…と堀地さんが購入されたのは飛び出す絵本です。イエスが生まれるその夜のおはなしが描かれています。飛び出してくるその世界は圧巻。白と金の世界が美しく輝きます。
「クリスマスのおはなし」
大日本絵画 ロバート・サブダ 作 きたむらまさお 訳
最後に今年、堀地さんの印象に残った本もご紹介いただきました。きつねが死んでしまったそのあと、動物たちがやってきて、よかったことや楽しかったことを話します。そんな思い出が語られるたびに、芽がふくらんで、大きな木が育ちます…。堀地さんはこの本を読むと亡くなられた義理のお父様のことを思うとおっしゃっています。
「いのちの木」
ポプラ社 ブリッタ・テッケントラップ 作・絵 森山京 訳
今年も堀地さんにはたくさんの本をご紹介いただきました。ありがとうございます。聞いていただいた皆さん、ありがとうございます。29日に北日本新聞に折り込まれるシティエフエム番組表「シティエフエムエクスプレス新春号」には堀地さんと朗読の会を開催しているフリーアナウンサーの垣田文子さん、川柳作家の伊東志乃さんの座談会が掲載されています。「『言葉』と向き合う」がテーマです。ぜひお読みください。
それではよいお年を!!。 |
「親子の本棚」
放送2016年:12月22日
先週もご案内しましたが富山市立図書館ではリーフレット「子どもの本みつけたよ」に掲載された本とともに、北日本新聞ぶんぶんジュニア欄「親子の本棚」で紹介した本が展示されています。こちらも「良書をすすめる会」の皆さんが選んだもので、紹介文も担当者がそれぞれ書いていました。2003年10月に「親子で読む」というタイトルでスタートし、2013年7月から「親子の本棚」になりました。残念ながら今年5月でいったん終了しています。今回の展示は2015年9月から2016年5月までに紹介された本21冊です。
長年続いていると、以前紹介した本を再びご案内することもありました。とはいえ、紹介する人が違えば書かれることは違います。また改訂版が出されることもあります。まずはそんな1冊から。
地球や恐竜などど生き物の歴史がわかるこの本は石井桃子さんが訳をされています。新しく様々なことが解明されたり新たな発見があったりで、改訂版が出されました。石井さんの言葉を大切にして書かれているそうです。堀地さんは、どこが違うのか、じっくり探してみたんですって。
「せいめいのれきし 改訂版」
岩波書店 バージニア・リー・バートン 文・絵
いしいももこ 訳 まなべまこと 監修
ロングセラーのこの本は、山から海までの川の様子を描いています。途切れることなく続いていくので、指でなぞって楽しむ子も多いことでしょう。紹介したときには、ハードカバーの本のかたちでしたが、この度、新バージョンも発売されました。なんとじゃばら型で、広げればなんとおよそ7メートル!ますます楽しく川のことを知ることができますね。型押しの青い表紙も素敵。
「絵巻じたて ひろがるえほん かわ」
福音館書店 加古里子 作・絵
新しい本の紹介ももちろんありますよ。うどんのうーやん、自ら出前にでかけます。まずその設定がすごいですよねー。道中てんやわんやです。大阪弁なのが、これまた味わい深い!一緒に笑いましょう~。
「うどんのうーやん」
ブロンズ新社 岡田よしたか 作
最後にもう1冊。「エルマーのぼうけんシリーズ」の作者の伝記です。大好きなエルマーの本はどんな人が書いたんだろう?どうしてこんな楽しおい話が書けたんだろう?って、きっと興味がわきますね。
「『エルマーのぼうけん』をかいた女性 ルース・S・ガネット」
福音館書店 前沢明枝 作
富山市立図書館での展示は12月26日(月)までで、最終日は午後4時までです。
明日は「わくわくすまいるぶっく」拡大版「わくわくくりすますぶっく」を正午から1時間放送します!堀地さんにクリスマスの本や今年出会った本をご紹介いただきますよー。 |
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「おもしろい本みつけたよ」
放送2016年:12月15日
お子さんたちが小中学生だった頃、良書をすすめる会(現 良書特別委員会)の会員だった堀地さん。今でもOGとして活動に参加されています。この会は富山市教育委員会生涯学習課から富山市PTA連絡協議会に活動を委託された特別委員会です。
この時期、「おもしろい本みつけたよ」というリーフレットを作成されており、市内の全小中学生に配布されています。20号がお子さんたちの手元に届いていると思います。
今回は中・低学年におすすめの本をさらにピックアップしていただきました。
「いつもいっしょうけんめい『こぶたのピクルス』」をまずはご紹介。かわいいピクルスのおはなしが4つ入ったこちら。ピクルスにはくすっとさせられ、気持ちがほのぼのと温まります。イラストもふんだんに盛り込まれており、眺めていても楽しいです。
「こぶたのピクルス」
福音館書店 小風さち 文 夏目さち 絵
「きみにも きこえているかな?『おはなし きょうしつ』」は、
一度さらっとご紹介しましたね。きょうしつのいろんな「物たち」の会話や独り言。身近なものたちが、ますます大事に思えてきそう。ユーモアあふれる楽しい1冊です。
「おはなしきょうしつ」
PHP研究所 さいとうしのぶ 作・絵
「皇帝の冠がお前を待っている『大力(たいりき)のワーニャ』」岩波少年文庫から。難しそうなイメージがあるこのシリーズですが、低学年のお子さんには大人が読んであげたらきっと楽しいし、中学年なら自分でもぜひと、堀地さん。なまけもののワーニャがどんな冒険を、戦いを繰り広げるのか?!
「大力のワーニャ」
岩波書店 オトフリート・プロイスラー 作 堀内誠一 絵
大塚勇三 訳
富山市立図書館では「おもしろい本みつけたよ」で紹介された本が展示されています。また、委員会のメンバーが北日本新聞ぶんぶんジュニア欄「親子の本棚」で紹介した本も併せて展示されています。期間中の貸出はしていませんが、予約はできますよ。12月26日(月)までで、最終日は午後4時までです。
来週は木曜日の「スマイル」内だけでなく、金曜日にも放送します。「わくわくくりすますぶっく」というタイトルで、堀地さんに素敵なクリスマスの本をたっぷりとご紹介いただくほか、堀地さんが今年出会った印象深い本も教えていただきます。正午から1時間お送りします。お楽しみにー♪ |
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「バムケロ」
放送2016年:12月8日
朝晩はすっかり寒くなりました。寒い朝…ということで堀地さんの頭に思い浮かんだのがこの「バムとケロのさむいあさ」。こちらは以前ご紹介したこたがあるので、2年前に出版された最新作をたっぷりとご紹介。
バムは犬のブルテリアがモデル。面倒見がよいしっかりものです。カエルのケロは天真爛漫で、いたずら好きのちょっぴり困ったちゃんです。ぽかぽかとした天気の良い木曜日(放送日はまさにそんな午後でした。)、森に木いちご摘み(ここにも木いちごが!)に出掛けた二人。誰も使っていない古い小屋を発見!綺麗にして秘密の小屋として使うことにしました。バムはもぐらのソレちゃんに早速連絡!やり手のソレちゃん、どんどんきれいに、快適な場所に変身させていきます。このソレちゃん、新キャラかと思いきや、ある1冊のなんと表紙にいたのです…!更に「さむいあさ」で登場したアヒルのかいちゃんも、重要な役どころで登場~。その他にも、見たことあるキャラクターがたくさん出てきますので、よーく見てみてくださいね。細かく描かれた、独特の色味の楽しい世界が広がっています。あー面白かった。
「バムとケロのもりのこや」
文渓社 島田ゆか 作
手前に写っているのは「豆本付き バムとケロ 小型絵本ボックス」です。ボックスの上に乗っているいるのが豆本。こういうのがついているのが、バムケロの世界なんですよねぇ~。かわいいなぁ。
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「風邪ひき」
放送2016年:12月1日
いよいよ12月。気ぜわしい時期ですね。そんな時にうっかり風邪など引こうものなら大変です。皆さまご注意くださいませ。今回は風邪ひきさんや、お医者さんが出てくる本のご紹介です。
前回のテーマが「りす」でしたので、りすの子が風邪ひきのおはなしから。寒い夜、ねずみのおいしゃさまのところに、りすのお母さんから「来てください」と電話がありました。しっかり着込んでスクーターに乗って出発!雪の中進みますが、雪だるまのようになってしまったので、休憩することにしたおいしゃさま。そこは冬眠中のかえるのおうち。ストーブがたかれてぽかぽかあたたかい…。かえるの家族はぐっすりお休み中…。ふかふか毛布を借りておいしゃさまも朝までぐっすり眠ります…。この様子がなんとも眠りを誘うのです。りすの子は大丈夫なのでしょうか!(りすに詳しくなった私たち。このりすはシマリスです)表紙のかわいいひよこは途中で登場します。ケープと帽子がかわいい~。のんきでほのぼのしたおはなしです。
「ねずみのおいしゃさま」
福音館書店 中川正文 作 山脇百合子 絵
「ころわん」かわいいですよね。ふかふかころころのからだはもちろん、下がったまゆ毛がなんともいえません。そんなころわんが風邪をひいてしまいました。表紙をめくったら、これ以上無いというくらい、情けない顔をしたころわんがそこにいます。おいしゃさんに来てもらって大きい注射をしてもらったら、すっかり元気になりました。そして背表紙には、くしゃみをするお友だちの「ちょろわん」。ころわんのがうつっちゃったのね…。
「かぜひき ころわん」
ひさかたチャイルド 間所ひさこ 作 黒井健 絵
お兄ちゃんと釣りに行く約束をしているケン。それなのに風邪を引いてしまいました。「ぼくびょうきじゃないよ」なんて言いますが…咳がでる…。そうそう、大事な時にかぎって風邪をひいちゃうってこと、あります。「大丈夫大丈夫」なんて、自分に言い聞かせますよね。熱なんて、測れませんよね。そんなケンのところに、大きなくまのお医者さんがやってきます。大きな大きな口を開けて、くま式のうがいを教えてくれました。さてケンは釣りに行くことができたのでしょうか。
「ぼくびょうきじゃないよ」
福音館書店 角野栄子 作 垂石眞子 絵
富山市PTA連絡協議会良書特別委員会(良書をすすめる会)編集のリーフレット「おもしろい本みつけたよ」の20号が出ました。お子さんたちの手元に渡っているかと思います。紹介されている本が富山市立図書館児童フロアで12月3日(土)~12月26日(月)まで展示されます。ぜひ、手に取ってみてくださいね。 |
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「りす」
放送2016年:11月24日
冬ごもりがテーマの時に紹介したのが「くまとりすのおやつ」という絵本でした。かわいいりすが出てくる本はたくさんあります。堀地さんのおすすめがありまして、そんなことで今回はこんな3冊です。
堀地さんが古本屋さんで求めたこちら。こんな本があるんだな、と何気なく手に取られたそうですが、今回大活躍!りすへの好奇心がどんどん高まりました。シマリスの生態に触れ、理解が深まります。
堀地さんは月刊誌として出版されたものをお持ちですが、ハードカバーになったものがあります。
「きたのもりのシマリスくん」
福音館書店 川道美枝子 作 金尾恵子 絵
りすにもいろんな種類があって、しましまのやそうじゃないのや土の中で暮らすのや木の上で暮らすの、冬毛になるのとならないの。調べていくとそれぞれの特徴に驚くとともに、ますますかわいく見えてきます。図鑑って楽しい!
「新版 小学館の図鑑NEO 動物 DVDつき」
ちょこまか動いていたずらっこで、でもかわいくってにくめない…。そんな子、あなたのそばにもいませんか?りすのパナシが主人公のこの絵本。堀地さんお気に入りです。1番紹介したかったのに、りすの生態に夢中になって、先の2冊に時間を取られ、大まかなご紹介となりました。
「りすのパナシ」
童話館出版 リダ・フォシェ 作
フェードル・ロジャンコフスキー 絵 石井桃子 訳
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「こけもも」
放送2016年:11月17日
先週ご紹介した「サリーのこけももつみ」に関しまして、色々と勘違いがあったことが判明!!「こけももは、ラズベリーのことです♪」とお伝えしましたが、別物でした…。ラズベリーはつるこけももです。そして原題が「Blueberries
for Sal」とあるのを堀地さんが発見!「ぶるーべりー」??想像するに…この絵本が出版されたころは、日本ではまだブルーべり‐になじみがなくて、それで訳された石井桃子さんは「こけもも」とされたのかもしれませんね。
「サリーのこけももつみ」
岩波書店 ロバート・マックロスキー 作・絵
石井桃子 訳
これまでも、このシリーズの本を何冊かご紹介しています。木の実、草花、海辺と色々ありますが「イチゴ」というテーマで1冊できてしまうのも驚きです。今回の件に関してとっても役に立ったのがこの本です。似て非なるものがたくさんあって、小さな世界も奥深いです。
「イチゴはともだち‐みつける・たべる・そだてる」
偕成社 下田智美 作・絵
たくさんのジャムを持って来て下さった堀地さん。こけもも、つるこけもも、ブルーベリーにストロベリー、やまいちご!クラッカーにのせて味見味見♪実の大きさ、色、食感や味わいもそれぞれです。食べ比べって楽しいですね。お気に入りを見つけてください!
ポプラ社が15年ほど前に出した百科事典。堀地さんはぜひ子どもたちに!と購入されました。ご自身が百科事典を買ってもらった時にすごく嬉しかったからだそうです。改めて眺めていると、調べたい事柄以外にも、そのぺ―ジの様々な事柄が目に入ってきて楽しい!興味も知識も広がりますね~。
「総合百科事典 ポプラディア(全12巻)」
ポプラ社
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「ふゆごもり」
放送2016年:11月10日
すっかり寒くなりました。朝ふとんにくるまったまま、「起きたくない…行きたくない…」とつぶやく日も増えてまいりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
雪が降る前に、長靴を用意したりタイヤの交換をしたりと、雪国に住む私たちは特に準備が必要ですが、さて、動物たちは…?
サリーとおかあさんはこけもも山に、こけもも摘みに。冬の間、こけももジャムをたっぷり食べるのです。山の反対側からは、くまの親子がやってきます。冬ごもりを前にお腹をいっぱいにするため、こけももを食べに来たのです。ばったり出会ってどうする?どうなる??
想像していなかった展開にびっくりしつつも、ほのぼのとかわいらしいおはなしです。超ロングセラーなのも納得。堀地さんが持っていらっしゃるのは、日本で発売された際の初版本。現在はもう少し大きいサイズで販売されています。
「サリーのこけももつみ」
岩波書店 ロバート・マックロスキー 作・絵
石井桃子 訳
こけももの花言葉は「小さな甘いトキメキ」だそう。小さく赤い実のかわいらしい様子に、なるほど、ときめきますね。堀地さんが持って来てくださったジャムもキラキラとろり輝いてなんともおいしそう。クランベリーのことのようです。パンやヨーグルトはもちろん、お料理にも活用できます。サリーはどんなふうに食べたんでしょうか~。
こちらも冬ごもり前のくまさんが登場する、ほのぼの絵本です。摘みに行くのは木いちご。りすと一緒に出掛けます。大きなくまと小さなりす。それぞれの様子がかわいらしいです。ちぎり絵でしょうか。素朴な雰囲気がまたいいですね。
堀地さんのこの日のお洋服は絵本とおそろい。表紙の赤のニットと、くまの黒のパンツでコーディネート☆
「くまとりすのおやつ」
福音館書店 きしだえりこ 作
ほりうちせいいち ほちうちもみこ 絵
堀地さんが焼いてきて下さったカステラは、上にくるみがのっていて、中にはくりやかきなど秋の味覚たっぷり!私たちも、おいしいものをたくさん食べて、元気に寒さを乗り越えなくちゃ! |
「藤城清治 光よろこびメルヘン展より
『プラテーロとラング』」
放送2016年:10月27日
富山県立近代美術館で開催されている藤城清治さんの作品展では、物語の挿絵となった作品も多く展示されています。会場で堀地さんの目に飛び込んできたのは、段ボールで作られた「プラテーロ」!
「プラテーロとわたし」
岩波文庫 J.R.ヒメーネス 作 南 実 訳
に出てくる「銀色の」という意味の名前のろばです。ノーベル賞作家である作者のヒメーネスが、一緒に暮らした日々を描いた物語なのですが…旅立ったプラテーロを思い悲しむヒメーネスに、友人が贈ったのがこの段ボールのプラテーロです。元々この本が大好きだった堀地さん。見つけてとても嬉しかったのだそう。岩波文庫の訳で読むと、素敵な言葉に、自分が詩人になったかのような思いになるんだとか。長新太さんが挿絵を描かれたこちらの本の訳はとても読みやすいので、お子さまにもおすすめです。
「プラテーロとわたし」
理論社 J.R.ヒメーネス 作 長新太 絵
伊藤武好、百合子 訳
藤城さんの作品にはネコをはじめ、たくさんの動物が登場します。私はろばや馬がお気に入りです。「ブレーメンの音楽隊」や「かげふみ」、特に「雪の道」が好きです。
会場にははラングの童話集より「三つのオレンジ」の作品もあります。ラングが集めた妖精の物語が12冊にまとめられているのです。それぞれ色の名前がついているのが素敵。これを編訳したのが、ノーベル賞作家の川端康成。ヒメーネスとノーベル賞つながりですね。
「ラング 世界童話全集1~12」
偕成社文庫 アンドルー・ラング編
川端康成 野上彰 編・訳
東京創元社 アンドルー・ラング編 西村醇子監修
ラングの物語に影響を受けた著名人は多いようで…。偕成社文庫の「みずいろの童話集」の解説は阿川佐和子さん。寄せる思いをつづっていらっしゃいます。
また宮崎駿さんも著書の中で取り上げています。
「本へのとびら-i岩波少年文庫を語る」
岩波新書 新赤版1332 宮崎駿 著
たくさんの本を楽しんでいると、色々なつながりを発見したり、思いがけない再会があるのが嬉しいですね。
27日から、読書週間です。書店、図書館以外にも、本との出会いはいろんなところにありますよ~。
来週の放送は文化の日(祝)のため、お休みです。
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「藤城清治 光よろこびメルヘン展」
放送2016年:10月20日
富山県立近代美術館では現在、影絵作家藤城清治さんの企画展「光よころびメルヘン展」が開催されています。「ケロヨン」でおなじみですが、瞳の大きなこびとなどのキャラクターを、どこかで一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。色鮮やかに光輝くメルヘンの世界に、一歩足を踏み入れると、子どものころの素直な気持ちが蘇ってくるような、汚れた心が綺麗に洗われていくような、そんな感覚になります。屈託のない明るいその世界に、なぜでしょう。涙があふれます。
92歳の藤城さん。現在も制作活動を続けています。富山の風景作品もこの展示で見ることができます。また会場に書かれた、直筆のメッセージにもご注目下さい。
藤城さんの作品には平和への祈りが込められています。戦争の体験がそうさせるのでしょうか。また、東日本大震災被災地にも出向き、防御服を着込んで、デッサンをされる様子の写真があります。震災後のその地にも、希望がある。美しいものがあるとおっしゃる藤城さん。作品とその言葉が心にしみます。
藤城さんは宮沢賢治も多く取り上げています。堀地さんが持って来て下さった3冊は、藤城さんらしく、賢治の世界をモダンに表現されています。そんな藤城さんの長年の活動は高く評価され、「宮沢賢治賞」を受賞されています。思い入れの深い3つの作品は「画本」ということで、藤城さんの思いで内容が抜粋されたものです。デッサンも盛り込まれています。
「画本 風の又三郎」「銀河鉄道の夜」「セロ弾きのゴーシュ」
講談社 宮沢賢治 原著 藤城清治 著
「藤城清治 光よろこびメルヘン展」は富山県立近代美術館で11月13日(日)まで開催されています。観覧料は一般1400円、大学生1000円、高校生以下は無料です。
大変素晴らしい企画展です。時間をたっぷりかけて、ゆっくりとご覧ください!ポストカードや絵本、画集などなど…販売されています。お気に入りを飾るのもうれしく楽しいです。
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「本の本」
放送2016年:10月13日
今週も、お聴きいただいている方からのリクエストにお応えしますよ!本を読みたい、子どもに買ってあげたいけれど、どんな本を選んだらいいのか分からない…そんなお悩みをよく聞きます。本を紹介する本もたくさん出ている中で、今日はこちらをご紹介♪
「メリーゴランド」という子どもの本屋さんが四日市にあります(店長のひげのおじさんでお馴染みですね)。そこで働いていた鈴木潤さん。京都でもオープンすることになりそこの店長を任されました。京都に来てからのエピソードや、お客さまとのふれあい。お子さんのかわいい様子やご主人との何気ないやりとりをブログに書いていたところ、「面白いから本にしよう」というお友だちからの声がありました。そして出来上がったのがこの
「絵本といっしょにまっすぐまっすぐ」
アノニマ・スタジオ 鈴木潤 著
です。
くすっと笑ってしまうような日常が書かれていて、日々の暮らしを楽しく豊かに過ごしていらっしゃるのがよく分かります。何気ない毎日を、こんなふうに捉えられるっていいですね。
この本のタイトルは
「ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ」
ペンギン社 マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
林明子 絵 坪井郁美 訳
からつけられているそうです。ページの上半分にはブログが、そして下のほうに本の紹介がかかれているのですが、簡潔に、そして興味がそそられる書かれ方をしているんですよね~。どれも読んでみたくなります!本当に!!
本の最後には、表紙のカラー写真がずらりと並べられたページがあります。見ていて楽しいです。出版社とか、作者とかみーんな忘れて、表紙の絵だけを頼りに本を探すことって、ありませんか?
堀地さんはあとがきにも共感されました。書かれていた
「ピーターパンとウェンディ」
福音館書店 ジェイムス・M・バリー 作
F・D・ベッドフォード 絵 石井桃子 訳
をちょうど読んでいる堀地さん。鈴木さんは、「子どものころに読んだとき、そして今、お母さんになって読んだときと沁みる場面が違う。次に読む時にはどんな世界が待っているだろう」と書いていらっしゃいます。だから、本って面白いですよね。だから、何度も読みたくなるのです。堀地さんは柳田邦男さんの言葉「絵本は人生に3度」を思われたそうです。 まずは「自分が子どものころ」与えられて。次は子どもに「与えるとき」に。そしてもう1回は「自分のために」。
まだ出会っていない素敵な本や心の奥にそっとしまってある本がきっといっぱいあるはず。たくさんの本に!そして何度でも!一緒に出会っていきましょう。
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「ぬいぐるみ」
放送2016年:10月6日
子どものころ、どんなぬいぐるみと一緒にいましたか?遊ぶときも夜寝るときもいつも一緒の大切なお友だち。名前をつけていた方も多いのでは?
10月9日(日)に富山市立図書館で3歳からのお子さんを対象に「ぬいぐるみのおとまり会」があります。ぬいぐるみと一緒におはなし会を楽しんだあと、ぬいぐるみだけ、図書館にお泊りです。司書さんが、夜のぬいぐるみたちの様子を写真に撮ってくれるんですって!次の日迎えに行くのが楽しみですね。おはなし会は16時からです。
「ぬいぐるみのおとまり会」は全国各地で行われています。夜みんなどんなふうに過ごしているのかな…。このおはなしの中では、やんちゃなぬいぐるみたちが楽しく過ごしている様子。子どもたちの表情も丁寧に描かれています。
「ぬいぐるみおとまりかい」
岩崎書店 風木一人 作 岡田千晶 絵
以前堀地さんが持ってこられたハリネズミのぬいぐるみのハリちゃんは、2番目のお嬢さんの大切なお友だちでした。キャンプに行くとき、離れられなくて、リュックに入れて持って行ったことがありました。でも、だーれもぬいぐるみなんて持って来てなくて、ハリーを出すのを一生懸命がまんしたんですって。帰ってきて、それを報告するお嬢さんの顔は、少しお姉さんになっていたそうです。
「てろんてろんちゃん」は耳がてろん。手足もてろん。としているうさぎのぬいぐるみです。ソフィーはてろんてろんちゃんと一緒に森へ行きました。お花を夢中で摘んでいたものだから、てろんてろんちゃんを森に置いてきてしまいます。夜になって気がついたソフィー。朝になって探しに来てもらうまで、てろんてろんちゃんはどのように過ごすのでしょうか…。
「てろんてろんちゃん」
ほるぷ出版 ジョイス・デュンバー 作
スーザン・バーレイ 絵 江國香織 訳
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「101」
放送2016年:9月29日
放送が終わると堀地さんのもとに、お聴きくださった皆さまから、ご感想やご意見が寄せられます。前回100回という記念の日でしたので「100をテーマにしたらよかったのでは~?」というコメントをいただきました。
今回は101回目。なので、「101」テーマです!
かわいいおたまじゃくしの子どもたちが出てくるこの本は、長く子どもたちに親しまれています。101ぴき兄弟のセリフや表情がゆかいで、一匹一匹をじっくりご覧いただきたいです。おさんぽにでかけた子どもたちとお母さんカエル。101ちゃんがいないと思ったら、とっても危ないところに行っていて…。大迫力な場面や、ひやひやする場面もあり、あきさせません。ドラマチックといってもいいかもしれませんね~。
「おたまじゃくしの101ちゃん」
偕成社 かこさとし 作・絵
絵本を買ってあげたいけれど、どんな本を選べばいいのか分からない…そんな声もよく聞きます。
堀地さんがおすすめされるのは、このガイド本です。カラーで大きく見やすいのが特徴です。残念ながらこの本は絶版になっているそうですので、図書館借りていただくか、古書店で探してみてください。
「こどもがよろこぶ!読み聞かせ絵本101冊ガイド」
講談社 西本鶏介 編著 小沢真理 絵
ガイド本の特集もしたいな~と堀地さん。リクエストなどありましたら、ぜひお聞かせ下さい♪ |
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「ピーターラビット」
放送2016年:9月15日
今回はなんと、記念すべき100回目です。たくさんの本を紹介していただきましたが、まだまだし足りない!し切れない!堀地さんの思い出に残っているのは「サンタクロースっているんでしょうか」をご紹介したクリスマスの本の回。「サンタクロースがいると思える、心のお部屋を作ることができた。そのことを大事にしてほしい」と伝えることができてよかったとおっしゃっています。
今年はピーターラビットの作者、ビアトリクス・ポター生誕150周年であります。同じく記念すべき…ということと、堀地さんが1番上のお嬢さんを出産されたとき、ご主人にプレゼントされたのがピーターラビットの箱入りのものだったそうです。初心忘れるべからず…ということで、テーマが決まりました。
ピーターラビットにはたくさんのかたちの本がでているんですね~。写真をご覧ください!グッズもかわいいですね。キャラクターの版権を初めてとったのはポターだそうで、それだけ、キャラクターに対する愛を感じます。
ピーターが初めて描かれたのは、ポターが友だちの子どもに送った手紙だそう。いたずらっこのピーターに、はらはらしながらも、子どもたちはそこが楽しいのですよね。
ピーターラビットの本はすべて福音館書店から出版されています。訳はいしいももこさん、まさきるりこさん、なかがわりえこさん。愛蔵版の改訂版も出されていて、読み応え、見ごたえも抜群!
現在富山市立図書館児童図書コーナーでは、企画展「ポター生誕150周年~ピーター・ラビットとイギリスの名作絵本たち~」が開催されています。「キラリ」の中なら森の中で読んでいるような気分になれそう!たっぷりとお楽しみください!10月4日までの開催です。
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「トットちゃん広場OPN」
放送2016年:9月8日
今週は、1年ぶりの「行ってみようシリーズ」。第5弾になりますでしょうか。涼しくなると、どこか遠くに行きたくなるものですね。
長野県松川村にある「安曇野ちひろ美術館」周辺に広がる「安曇野ちひろ公園」が拡充され、7月にリニューアルオープンしました。この地はいわさきちひろさんのおばあさんのお家があり、ちひろさん自身も疎開していた場所だそうです。
ご主人の自転車のレースの応援に行った堀地さん。休憩場所がこちらだったということで、併せて楽しんで来られました。
公園では自然体験イベントが企画されています。野菜の収穫体験、おはぎ、おにぎりの調理体験、そば作り体験もできます。地元のお母さんたちが教えてくれます。
24日には「トットちゃんの運動会」が開催されますよ!
生まれ変わったちひろ公園にはトットちゃん広場ができたのです。「窓ぎわのトットちゃん」の挿絵はいわさきちひろさん。この物語にちなみ、トットちゃんが通っていたトモエ学園の電車の教室が再現されています。
そして現在のちひろ美術館の館長は黒柳徹子さんです。
トモエ学園で過ごした黒柳さんの子どものころのこのお話は、長年、国内だけでなく海外でも愛されています。天真爛漫なトットちゃんに自分を重ねる子どもも多いんだとか。トモエ学園の先生方のように、広い目で子どもたちを見てあげられたらと堀地さん。
青い鳥文庫 「窓ぎわのトットちゃん」
講談社文庫「窓際のトットちゃん」
「絵本 窓ぎわのトットちゃん 1,2巻セット」
講談社 黒柳徹子 作 いわさきちひろ 絵
トットちゃん広場のオープンを記念して、安曇野ちひろ美術館では、トットちゃんの世界を彩った、作品の数々を展示しています。子どもらしい表情やしぐさがいじらしいです。9月27日まで開催されています。
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「石津ちひろ」
放送2016年:9月1日
9月に入りました。この夏は、素敵な思い出、できましたか?堀地さんは再びナルニア国に行って来られたのですが、その時偶然にも、石津ちひろさんの講演会始まるということで、しかも、キャンセルで空席が出たということで、参加してこられました。石津さんは詩人で絵本作家。おなじみ「リサとガスパール」の訳もされています。「ことばの魔術師」なんて呼ばれるように、回文やしりとり、なぞなぞなど…言葉を巧みに操って、楽しい世界へと連れて行ってくれます。
最初のご紹介したのは以前ご紹介したことがあるこちら。穏やかで優しい言葉に溢れています。
「あしたのわたしはあたらしいわたし」
理論社 石津ちひろ 作 大橋歩 絵
「どうぶつ」というしばりがある中で、こんなに愉快な回文が作れてしまうなんて!笑いと驚きとともに、感動があります。回文というのは、「ダンスがすんだ」「いか食べたかい」のように、上から読んでも下から読んでも同じになる文のことです。長さんの世界ともピッタリ合ってる!
「まさかさかさま 動物回文集 新装版」
河出書房新社ま社 石津ちひろ 作 長新太 絵
苦手なことはあるけれど、その分、できることもたくさんあるんです。そして、女の子のとびっきりの秘密が最後に…。シンプルでありながら、豊かな石津さんの言葉とともに、きくちちきさんの絵も表情がとってもいいのです。楽しさや喜びにあふれるシーンの輝きは、ぜひご覧いただきたいです。
「わたしのひみつ」
童心社 石津ちひろ 作 きくちちき 絵
講演会の中では、石津さんから本ができるまでの流れもお聴きできたそうです。編集さんとのやりとりや、長さんとの間に入ってくださったのが佐野洋子さんだったとか、なんとも興味深いお話だったとか。夏の終わりに、また素敵な出会いがあった堀地さんでした。
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「黒川みつひろ」
放送2016年:8月25日
夏休みも、もうすぐおしまい…。子どもたちは最後の最後まで、楽しく過ごしているでしょうか。今回は、男子が大好き、恐竜の本をご紹介!
と言いましても、堀地さんの3番目のお嬢さんが恐竜が好きで、堀地さん家にはこんな絵本がたくさんあるんです。中でもお気に入りだったのが、大きなサイズのこちら~。現在新版も出ていますが、大きさが違う!そして恐竜の模様が違う!!時を経て、より分かってきたことなどが付け加えられているんですね。
「絵巻えほん 恐竜たち」「絵巻えほん 新・恐竜たち」
こぐま社 黒川みつひろ 作・絵
こぐま社の50周年のイベントが、東京の教文館ナルニア国で開催された際、足を運ばれた堀地さん。そこに、この恐竜の本を描かれた黒川みつひろさんが来店しておられ、サインをもらうだけではなく、名刺交換もされて、そこから交流が生まれました。黒川さんはトリケラトプスの化石を見てから魅了され、恐竜に興味を持たれました。それが小学2年生のころ。絵も好きだったことから、今ではこのような作品を描かれるまでになりました。様々な恐竜を描いてこられた黒川さん。中でも好きな恐竜は…?とお聞きしたところ、原点である、トリケラトプスなんだそうです。植物食でありながら、肉食の恐竜にも果敢に挑んでいくところのに魅力を感じていらっしゃいます。化石を見ていろんな想像の翼を広げ、お話しをお描きになっている黒川さん。この本を楽しみながら、子どもたちには、そんな創造力も養ってもらえたらいいなと思います。
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「勇者のツノ 化石が語るトリケラトプスの話」
こぐま社 黒川みつひろ 作・絵
「どんなに時間がかかってもいいから」と、こぐま社社長に言われ、出来上がったのがこちらの本。恐竜の迫力や、その絵の緻密さは素晴らしいです。現在、黒川さんは新しい作品を制作中のとこと。ロマンのある恐竜たちの世界、今回はどのように描かれるのか…楽しみですね!
「恐竜の谷 小さな恐竜親子の物語」
こぐま社 黒川みつひろ 作・絵
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「ジャングル・ブック」
放送2016年:8月18日
先週は「山の日」のため、お休みでした。皆さん、お休みでしたか?どのように過ごされましたでしょうか。
この夏は、魅力的な映画がいっぱい!「シンゴジラ」の評判は上々ですし、これから封切される「君の名は。」も期待大!
そんな中、堀地さんがオススメされるのは「ジャングル・ブック」です。アニメも見ていたという堀地さんですが、以前福音館書店から出ているものを読んで、大変感動されたのだそう。書店で山積みされていた新訳の文庫を発見し、手に取られました。そしてその帯には「いよいよ映画化!」の文字が!!新訳も素晴らしかったそうですが、映画にも大興奮!主人公のモーグリ以外の動物たちは、みんなCGなんですって。3Dでご覧になって、その迫力にも大満足だったようです。
ジャングルにひとり残された人間の子、モーグルは、どう生きていくのでしょうか。訳者それぞれの個性がありますので、それぞれ読み比べて、楽しんでみてくださいね。
「ジャングル・ブック」
福音館書店 R・キップリング 作 木島始 訳
石川勇 絵
「岩波少年文庫 ジャングル・ブック上・下」
岩波書店 中野好夫 訳
「岩波少年文庫 ジャングル・ブック」
岩波書店 R・キップリング 作 三辺律子 訳
「新潮文庫文庫 「ジャングル・ブック」
新潮社 R・キップリング 作 田口俊樹 訳
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「せなけいこ おばけの本」
放送2016年:8月4日
暑い毎日が続いています。涼し~くなるために、おばけの本を紹介しましょう!…と思ったのですが、せなけいこさんのおばけはなんだかとってもユーモラス。張り絵で作られた絵本の数々はノスタルジックでなんだか懐かしいのです。そして一見、しつけ絵本のようですが、ん?これらの終わり方…何か違う…。
7月に発売されたばかりのエッセイでは、作品の裏話や素敵な貼り絵作品が掲載されていて、「読めばこれまでの本の見え方も変わるかも!」と堀地さん。
「ねないこはわたし」
文藝春秋 せなけいこ
とはいえ、私はこの本、子どものころはこわかったです。おばけの細い指先、光る大きなみみずくとふくろうの目。はっと振り返っている、るるちゃんの表情。そしてお化けに連れられて行ってしまう終わり方。…今読んでもこわいな。
「ねないこだれだ」
福音館書店 せなけいこ 作
おばけとともに、せなさんの作品でおなじみなのが、めがねうさぎのうさこちゃんですね。めがねを山に忘れてきたうさこちゃん。くらーい夜道をひとり行きますが、そこには退屈していたおばけが「しめしめ」と待っていて…。
「めがねうさぎ」
ポプラ社 せなけいこ 作
こちらも、おばけとめがねうさぎの本。こねこくんのお弁当には、おいしそうなてんぷらが入っていました。おいものてんぷらがおいしくて、めがねうさぎは、自分でも作って食べることにしました。いい香りがおばけのところにも漂ってきて、こっそりお家に忍び込むおばけ…。てんぷらが、なんともおいしそう~。
「おばけのてんぷら」
ポプラ社 せなけいこ 作
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「海」
放送2016年:7月27日
今週は海の本をご紹介します。先週からの流れです~。海の絵本を眺めていたら、しましまを着たくなったと堀地さん。可愛らしいワンピース姿でお越しくださいました。
まずはとっても素敵なポップアップ(飛び出す)絵本です。「オセア号」の航海が、おしゃれな色で細やかに描かれていて、ひとつひとつをじっくり見るのも楽しいですが、その飛び出し方がすごいのです。海の上と海の中がそれぞれ飛び出し、その世界観を美しく作り上げています。眺めていると涼やかな風が吹いてくるような、そんな気持ち…。そっと愛でたい1冊�です。プレゼントにもぜひ。
「オセアノ号、海へ」
アノニマ・スタジオ
アヌック・ボワロベール ルイ・リゴー 作 松田素子 訳
夏休みの宿題で、飛び出す絵本を作ってみるのも楽しいですね。とっても大きな絵本を作るとか…逆に小さな小さな絵本はどうでしょう!お話でなくても、詩のような小さなつぶやきで一冊作るのは?絵日記も、「私の絵本を作るんだ!」と思えば、楽しく毎日書けないかなぁ。今更ながらいろんなアイディアが浮かぶのは、実際にやらなければならないわけでは、ないからでしょうか…。
元気を持て余してしている子どもたち!夏休みの嬉しさで、かいじゅうのように、大爆発しているかもしれませんね~。いたずらが過ぎたマックスは、夕食抜きで寝室に閉じ込められてしまいます。部屋にはだんだん木が生い茂り…マックスはボートに乗って海を越え、かいじゅうたちいるの島までたどり着きます!
「かいじゅうたちのいるところ」
冨山房 モーリス・センダック 作 じんぐうてるお 訳
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「ミロコマチコ」
放送2016年:7月21日
先週の放送後の打ち合わせで、18日は海の日ということもあり、次は「海」をテーマにしましょうということになりました。堀地さんの頭には「ぼくのふとんはうみでできている」が浮かび、ミロコマチコさんの原画展が大島絵本館で開催されていることを思い出されました。まだ期間はあると思っていらっしゃいましたが、なんと7月21日まで!放送前に急いで向かわれ、堪能して来られました。ということで今回は「ミロコマチコ」特集です!
大胆で一見激しいタッチで描かれているミロコさんの作品ですが、矛盾するかもしれないけれど…繊細で優しさも感じますと堀地さん。原画はとても素晴らしかったと大満足でした。
「うみ」でできているふとんで泳いだり「パン」でできているふとんをもぐもぐ食べたり。楽しい夢を見ているときには現実にはどんなことがおきているんだろう?ほら!ネコのシロに赤ちゃんが生まれているよ~!!
「ぼくのふとんはうみでできている」
あかね書房 ミロマチコ 作
シロネコの「てつぞう」はあばれねこ。でも飼い主の「わたし」だけには甘えん坊です。いたずらしても何気ない様子も愛おしい…そんな優しいまなざしを感じます。いくつもの季節を過ぎててつぞうはいなくなってしまいますが、わたしはクロネコの双子を拾います。小さな2匹はてつぞうと同じように眠ったり、春の桜が好きだったり。てつぞう、てつぞうといっしょだね。
「てつぞうはね」
ブロンズ新社 ミロマチコ 作
こちらも「ぼくのふとんは…」同様、想像力がすごい!だからこそ、子どもたちはその世界に入り込んで楽しいんでしょうね~。迫力ある動物たちもどこかユニーク。
「オオカミがとぶひ」
イースト・プレス ミロマチコ 作
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「川柳」
放送2016年:7月14日
先週7月7日は富山シティエフエムの開局記念日でした。おかげさまで、19歳になりました。ありがとうございます。この日は市民パーソナリティの皆さんにご出演いただき、朝9時から夕方5時まで「開局記念特別番組『みんなで19(一句)77.7で五・七・五』をお送りしました。19周年の19を一句とかけて、ご出演の皆さんに川柳を詠んでいただいたのです。というのも川柳の先生の番組あるから!(「悠々自分時間」4週目ご担当の伊東志乃さん」)番組の最後には最優秀賞を選んでいただきました。(最優秀賞はよしもとかよさんの作品。シティエフエムHP内ツイッターにて作品をご紹介。)
もちろん当日は堀地さんにもご出演いただきましたよ。堀地さんの川柳は佳作に選ばれていました。「平凡を笑うな平凡難しい」。川柳を作るにあたって、伊東さんとPTAでご一緒だった堀地さんは、「川柳とは?」「短歌や俳句とどう違うの?」など、電話でお聞きになったそうです。特徴や作り方が子どもにも分かりやすく書かれているのがこちら。
「ドラえもんの学習シリーズ ドラえもんの国語おもしろ攻略 俳句・短歌がわかる-作文や入試にも役立つ!」
小学館 久保田敦、たかや謙二 作
川柳熱に火がついた私たち。改めてたっぷりご紹介したいですねということで今回のテーマになりました。
「「夏』をテーマに川柳を」という宿題を出されました。作りました。「つきぬける青 のびる白 ゆれる汗」「ヒザ カカト カタ 出し歩く 夏 ハタチ」
堀地さんの作品は…堀地さん、facebookに載せてください~!
北日本新聞には「北日本川柳大会 ジュニア部門」入賞作品が掲載されています。子どもたちの素直で楽しい句!いいですね~。そしてこちらの本を見てみますと…中学生ともなると、なるほどと膝を打つような句!素直になれない気持ちも、苦笑いしながら思い出します。「雲と川柳と子どもたち」は能坂美範先生が書かれた本で、中学生の句のほか、どのように川柳を作っていけばよいのか、具体例を挙げて紹介しています。図書館でどうぞ。
最後にこちらもドラえもん。「ドラえもんの世界」にのせて作られ、歌人の枡野浩一さんに寄せられた短歌です。。秘密道具や登場人物をからめて作られる短歌の数々。ほろりとする作品が多いような…。
「ドラえもん短歌」
小学館 枡野浩一 選
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「手紙」
放送2016年:6月30日
前回は「がまくんとかえるくん」の「手紙」のお話で終わりましたので、今回はしりとりで、「手紙」がテーマです。
メールは打つけど手紙は書かない…という方が多いのではないでしょうか。だからこそ、手紙をもらったらとってもとっても嬉しく感じるんだろうなぁ。私の手紙の思い出といえば、授業中に友だちとやりとりしていた小さな手紙(先生ごめんなさい)やラジオ番組で読んでもらったリクエストはがき。そして、友だちの子どもちゃんが書いてくれた絵と「またあそぼうね」のお手紙です。これは大事にお財布の中にしまってあります。みことちゃん、あやのちゃん、さきちゃん、ありがとう!
堀地さんはお嬢さんたちからのお手紙を、とても大切に保存していらっしゃっていて、その一部を持って来てくださいました。どのお手紙にも「ママ大好き!」って書いてあります。そしてママを心配する言葉も…。がんばりやさんの堀地さんのこと、お嬢さんたちはよく見ていらっしゃったのだなぁ。
手紙がうらやましいカバオくんのお話を、まずはご紹介。お母さんにはお友だちから「海に行きました」という絵ハガキが。お父さんにはお仕事のお手紙が届きます。大人になったら「いいお手紙書くね」とお父さんに伝えるカバオくん。いろんなお手紙があるけれど、いいお手紙が届くといいなと思いますし、いいお手紙を出してあげたい!相手に嬉しい気持ちになってもらいたいと思います。そんなカバオくんに、お手紙もいいけれど「今日あった楽しいことをお父さんに聞かせておくれ」というお父さんもいいですね。低学年から中学年向けかな?優しいお話しの短編集です。
「まだまだちっちゃい かばのこカバオ」
風濤社 森山京 作 木村かほる イラスト
こちらは郵便屋さんになりたい動物たちのお話。僕が適任!とみんなして手をあげますが、なかなかうまくいきません。さて、郵便屋さんになったのは、だあれ?
「あかいぼうしのゆうびんやさん」
福音館書店 ルース・エインズワーズ 作
こうもとさちこ 絵・訳
「やぎさんゆうびん」はまど・みちおさんの作品。「しろやぎさんからおてがみついた くろやぎさんたらよまずにたべた…」ユーモラスな楽しい詩です。懐かしく感じる作品もたくさん。詩集でまどさんの世界に浸ってください。
「いのちのうた まど・みちお詩集」
角川春樹事務所 ハルキ文庫 まど・みちお 著
物語も詩も絵もみんな、作者からのお手紙ですね。出来上がった本は携わられた、たくさんの人たちの思いがつまっていることでしょう。お返事は書けないけれど、届けられたもの、大切にしていきたいです。
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「がまくんとかえるくん」
放送2016年:6月23日
梅雨真っ只中。かえるが出てくるお話を…ということで選んで下さったのは、ご存じ、がまくんとかえるくんの本です。自由でのんきながまくんとしっかりもののかえるくん。とても仲良しでいいコンビ。仲良しのお友だちのおうちやお姉さんのおうちで、のんびりお昼寝してしまう堀地さんは、がまくんのことを他人とは思えないそうです。ちょっとした表情や、ゆかいな言い回しが楽しいのです。どこが「ツボる」かで、放送前の打ち合わせでも大盛り上がりしました。4冊ある中で、今日は「ふたりはともだち」から2つのお話しをご紹介。
「ふたりはともだち」
文化出版局 アーノルド・ノーベル作・絵 三木卓 訳
私の好きな場面です。がまくんがかえるくんに「君、顔色が青いよ」と伝えます。かえるくん「いつも青いよ。ぼくはかえるだから。」!!「おはなし」というお話の冒頭です。
やっぱり具合が悪いかえるくんはがまくんのベッドを借りて横になります。こういう仲良しって素敵と堀地さん。かえるくんはおはなしをしてほしいとがまくんにお願いします。体調が悪いとき、心細いときは「おはなし」が効きますね。ただ、なかなか「おはなし」が思いつかないがまくんなのです…。さてさてどうするどうなる?
「おてがみ」は教科書にも載っていたお話。元気がないがまくん。1度もお手紙をもらったことがないのです。待てど暮らせど手紙はこない…。そんながまくんを見ていたかえるくんは「ぼくがてがみを書いてあげよう!」と思いつきます。このお手紙がとてもいいのです。いいお手紙です。心温まるお話ってこういうお話のことだなぁとしみじみ。
どの本を持って写真を撮るかわいわいやっていると堀地さんが「ふたりはともだちだから『ふたりはともだち』を2人で持ちましょう」と言ってくださいました♪
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「おとうさん」
放送2016年:6月16日
今週末は父の日です。皆さん準備はお済みですか?私は当日まで待たずに、買ってきたその足で、リクエストされたベルトを渡しました。もらうやいなや、父はさっそく着けてご満悦。さくっと終わった父の日です。
今日はおとうさんの存在が印象的なかわいい本をご紹介いただきました。ねこ一家のお兄ちゃん2人はお友だちがピクニックに行くのがうらやましくて仕方がありません。
おとうさんにねだっても、なかなか「行くぞ」と言ってくれないのです。そして、夜にひとりでこそこそやっているおとうさん…なにか秘密があるみたい…。ようやく念願のその日がやってきて、兄弟は大喜び。出かけたら、さらにびっくりが待っていました!ねこたちの表情が飄々していたり、含み笑いが絶妙だったり!一緒ににんまりしてしまう一冊です。
「とうさんねこのすてきなひみつ」
童話館出版 メアリー・チャルマーズ作・絵
あきのしょういちろう 訳
父は私が帰ってくると、待ってましたと言わんばかりに喋りまくるということも番組内で紹介させていただきましたが、彼もいい年なので、日々元気にいてもらいたいものだと思います。ちなみに私は父にそっくりです(特に笑った顔 こんな顔→)。
堀地さんのご主人は、お子さんたちが小さいころはお仕事が忙しく、一緒に過ごす時間があまりとれなかったそうなのですが、最近はラインなどでよくやりとりされているそうです。お嬢さん4人、お父さんがみんな大好きなんだそうです。お幸せですねぇ。
この時期になると、堀地さんが読みたくなるという1冊がこちら。ひばりの子を助けたうさぎのホモイ。そのお礼にときれいな「貝の火」という宝珠をもらいます。それにホモイはおごってしまって…。石が砕けそれが目に入り見えなくなってしまいます。そんなホモイに声をかけるおとうさんの言葉に魅かれるのだそうです。
「貝の火」
童心社 宮沢賢治 作 ユノセイイチ絵
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「今の気持ち」
放送2016年:6月9日
「すまいるぶっく」の放送が終わって1週間かけて、堀地さんは次の週に紹介する本を選んで下さいます。じっくり吟味を重ねていても、当日のお天気や出会った人や感じたことによって全く覆してしまわれることも!そして生放送中に、紹介する順番が変わったり、手持ちの中から、ふと目に入った本を手に取られ、お話しされることは、珍しいことではありません。いえいえ、いいんです。生放送はそれが醍醐味です。「その時」が大切なんです。そんな風にたくさんの引き出しをお持ちで、その時に合ったものを取り出して下さる堀地さんは素敵だなぁと思います。
放送日は雨。ゆるーい絵柄のうさぎのしろちゃんとはりねずみのはりちゃんが登場するこの本を、まずは、ご紹介いただきました。森の中で一緒に暮らしている2人。雨降りの日が続いて、なかなか外に遊びに行けません。ボール投げをしたい2人は、「おうちの中でやろう」と言い出します。お察しのとおり、はりちゃんの作っていたかびんにボールは命中!怒るはりちゃん!!けんかになります。さてどうやって仲直りするのかな…。思わぬ展開に、思わずほろり…。
「しろちゃんとはりちゃん あめのいちにち」
ひかりのくに たしろちさと作・絵
最近、堀地さんが仲良くしていたわんちゃんが次々と天国に旅立っていったのだそうです。様々な思いを抱えながら、今日堀地さんは「悲しみを癒す3つの『T』」について教えてくださいました。
「我慢せずに涙を流していいんだよ。tear(涙)」「誰かに話していいんだよ。talk(話す)」「時が過ぎれば…。time(時間)」。そして堀地さんは、もう一つの「T」があると思うとおっしゃいます。それは「together 誰かと一緒にいること」。
RAM WIRE(ラム ワイヤー)の「僕らの手には何もないけど、」のMVから生まれたこの絵本は、突然天国に行くことになったひつじのハリーのお話。悲しくて何もできないでいるおかあさんを元気づけようと、こっそりおかあさんのもとまで降りていくハリー。どんなに呼びかけても、おかあさんに、透明なハリーの姿は見えません。それでもおかあさんのおなかをぽんぽんとたたいて呼び続けます。そのとき、お母さんはハリーに呼ばれたような気がして、おなかにハリーが抱きついてきた時のような温かさを感じたのでした。ハリーは連れ戻されてしまいますが、おかあさんはハリーとの約束を思い出し…そして、ハリーが天国に行ったことを受け止め、前に進めたのでした。
「くものうえのはりー ‐ぼくとおかあさんのたからもの‐」
パイインターナショナル 城井文 作・絵
「ごめんなさい」とか「ありがとう」とか「愛してる」とか、なかなか口には出せませんが、気持ちがちゃんとあることが大切ですよね。今、一緒にいるその幸せを、忘れないようにいたいです。
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「ヨシタケシンスケ」
放送2016年:6月2日
先週ご紹介した「もうぬげない」のヨシタケシンスケさん。私(水上)が大好きだと堀地さんにお伝えしたところ、今週のテーマにして下さいました。
スケッチ集を出されたり、挿絵を描いてこられたヨシタケさん。2人のお子さんのお父さんでもあります。初の絵本作品となるこの本で「第6回MOE絵本屋さん大賞第1位」「第61回産経児童出版文化賞美術賞」など数々の賞を受賞されました。ある日学校から帰ってくるとりんごが置いてありました。「…もしかしたら これは りんごじゃないかもしれない」から始まる、たくさんの妄想!そのユニークな発想に驚きつつ、くすくす笑ってしまいます。哲学的?ともいわれているそうです。が、そのままにお楽しみいただければよいかと思います~!
「りんごかもしれない」
ブロンズ新社 ヨシタケシンスケ作
哲学の入門書の挿絵を手掛けていらっしゃいます。わかりやすいユニークな哲学書ですが、ヨシタケさんのイラストによって、更に親しみやすさが増します。難しいイメージがある「哲学」ですが、これらなぜひ手に取ってみたい!
「はじめての哲学」
あすなろ書房 石井郁男 著
ヨシタケシンスケ イラスト
放送作家倉本美津留さんが選んだ言葉を、かるた風に紹介して人気を集めた「明日のかるた」の第2弾のイラストは、ヨシタケさんです。本屋さんが選んだ名言、名文に、倉本さんがコメントをし、ヨシタケさんがイラストを描いています。それが本物ののカルタにもなっています。その言葉が書かれた本を、読んでみたくなるのもよいところ。
「本屋さんで探す『明日のカルタ』
秘主婦の友社 倉本美津留 著
ヨシタケシンスケ イラスト
堀地さんが1番好きとおっしゃるのはこちら。やりたくないことをみーんなロボットにやってもらおう!と考えたけんたくん。ロボットは「ぼく」になりきるために「ぼくの特徴」を聞いてきます。いわゆる自己分析?なんでしょうけど…好きなことやこれまでのこと、色々考えてみると、「自分」もなかなか面白く、愛おしく感じられるものですね。ヨシタケさんの視点もおもしろく、毎度毎度、愉快な気持ちにさせられます。
「ぼくのニセモノをつくるには」
ブロンズ新社 ヨシタケシンスケ 作
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「読んでみよう子どもの本・展示会」
放送2016年:5月26日
とやまキラリ内にあります、富山市立図書館では現在、「第42回読んでみよう子どもの本・展示会」が行われています。これは昨年、2015年に出版された子どもの本から図書館がすすめる400冊を紹介するものです。この展示を見に、県外からも多くの方が足を運ばれるのだそうです。今回は、この400冊から更に堀地さんに2冊ご紹介いただきました。
この本に出てくるアンドルーは、モノづくりが大好き!そしてものすごい創造力!!なんでも工夫して、自分で作っちゃうのです。家族からつまはじきにされて、家出をするアンドルーですが、素敵な場所に素敵な秘密基地を作って、そこには仲間がどんどんやってきます。細かい絵にもわくわくしますよ!
「アンドルーのひみつきち」
岩波書店 ドリス・バーン 作・絵 千葉茂樹 訳
秘密基地に心をときめかせるのは子どもの特権?それならおかしな想像をどんどんふくらませるのも子どもならでは?!服がひっかかってぬげなくなっちゃったぼく。このまま大人になったらどうしよう~。どうしよう~と言いながら…けっこうポジティブ!とっても楽しい1冊です。ヨシタケさんの本は、もう1冊「りゆうがあります」も選ばれています。
「もうぬげない」
ブロンズ新社 ヨシタケシンスケ 作
子どもの自由な発想には、笑っちゃうことも多いですよね。小さなおともだちと一緒にいると、そういうのが楽しいなぁと思います。
400冊が掲載されている冊子は、図書館においてあります。自由にお持ちくださいね。あらすじを読んでいると、あれもこれも、読んでみたくなりますよ。展示場所は本館3階児童図書フロアです。期間は5月31日まで。お急ぎください!!
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「外でいただきます!」
放送2016年:5月19日
いいお天気が続いています。外に出たくなりますねぇ。そして外で食べるごはんやおやつは格別です。
テーブルに並べられているのは、堀地さんのお嬢さんたちが小さかったころの、お出かけセットです。手作りのリュックに詰められているのは…まず目に入るのは縄跳び!これが一つあるだけで、遊びの幅が広がるのです。もちろん跳んでも遊びますが、ヘビさんにしたり、色々形を作ったり!次に続くのは便利グッズ。防水のシートはお尻に敷いても膝にかけても。テーブル代わりにもなりますよ。バンダナは頭に巻いて。飛ばされる心配が無いのがいいところです。2枚あるのはママの分。あとは、タオルと水筒も!そして、忘れちゃいけないのがお弁当箱。おにぎり詰めても、おやつを入れてもOKなのです。これをかつげば、遠足気分♪がんばって準備しなくても、十分なんですって。
もう一つリュックに入れたいのは、絵本です。外で読んでも楽しいんですよ。おともにしたい本はまずはこちら。9つのお話はほのぼのしていて、原っぱでのんびり読むのがぴったり。ぐりぐら作のお2人の作品は、おひさまが似合います。堀地さんは挿絵に色を塗りたくなっちゃうそうです。
「おひさまはらっぱ」
福音館書店 中川李枝子 作 山脇百合子 絵
ぐりとぐらのお出かけセットがあります。ソフトカバーの手のひらサイズで7冊セット。「ぐりとぐらの『あいうえお』『1・2・3』『しりとりうた』『おまじない』」と「なぞなぞえほん3冊」です。ぴったりの大きさのミニトートバックがついています。かわいいなぁ。ぐりとぐら誕生50周年を記念して作られたものです。
「なぞなぞ絵本」はハードカバーの3冊セットもあります。
「ミニトートバッグ付き50周年限定セット」ぐりとぐらといっしょにおでかけ絵本」
「なぞなぞえほんセット」
福音館書店 中川李枝子 作 山脇百合子 絵
大きなお口をあけてぱっくん!仕掛け絵本も楽しいですね。小さなお子さんにはきむらゆういちさんの、こちらはいかがでしょうか。スライド式でぱたぱた開けたり閉めたりできます。たくさんのどうぶつたちが、おいしいのをいっぱい食べます。
「おいしいな!」
小学館 きむらゆういち 作 せべまさゆき |
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「14匹シリーズ」
放送2016年:5月12日
現在、黒部市美術館では「いわむらかずお絵本原画展」が開催されています。「14ひきシリーズ」(童心社)でおなじみのいわむらさん。かわいらしい動物やリアルな自然の姿を数多く描いています。いわむらさんは栃木県益子町の雑木林の中で暮らしています。だからこそ、小さな生き物をみつめるあたたかなまなざしが、作品にあふれているのではないでしょうか。
会場には「タンタン」や「かんがえるカエルくん」「トガリ山」などの原画ももちろん展示されているのですが、今回は「14ひきシリーズ」をピックアップしてお話しいただきました。
「14ひきシリーズ」は」ねずみのおとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、そして10ひきのこどもたち。14匹の大家族のお話です。12冊発行されているのですが、1番最初に出されたのはどの本か、知っていますか?それは…「14ひきのひっこし」です!木のうろの新しいおうちに水を引いたり、お部屋を作ったり。みんなで協力してがんばります。
この本の特徴は
①表紙のカバーを外すと、なんと、違う絵が出てきます
②絵の中に言葉が書かれていません。テロップのように、下に1行で書かれています
③言葉が短く詩のような文章です
④ポケットサイズもあります
10匹も子どもがいると、それぞれ特徴があって、楽しいですね。お兄ちゃんお姉ちゃんはさすが、しっかりしています。起きるのも早くて、準備も自分でしっかりと。小さな子たちは眠たい目をこすりながら、お世話してもらいます。朝ごはんの野イチゴを取りに行っても、がんばってついて行くものの、べそをかいてしまったり…。大きなテーブルで、焼きたてのパンやスープをみんなで食べます。あ!こぼしてる子がいる!!「14ひきのあさごはん」
2014年にフランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章された、いわむらさん。各国で訳され、海外からも高い評価を得ています。「14ひきのもちつき」など和の文化も描かれていることが、外国の子どもたちには興味深く、楽しいのかもしれません。
この時期に読みたいのは「14ひきのぴくにっく」かな。色とりどりの花が咲き、緑が生き生きとして、たくさんの生き物が14匹を迎えてくれます。外で食べるお弁当、おいしいですよね♪
堀地さんは会場でエッセイを購入されました。そこに掲載されていたのは、いわむらさんのご家族。そして気づいた堀地さん。なんと!ねずみのきょうだいにそっくり~。いわむらさんの暮らしやこれまでの本づくりのことがよく分かる1冊です。
「14ひきのアトリエから」
童心社 いわむらかずお 作
「いわむらかずお絵本原画展」は6月26日(日)まで開催されています。開館時間は9:30~16:30で入館は16:00まで。休館は月曜日です。入館料は一般700円、高校・大学生500円、中学生以下は無料です。グッズや本もたくさん販売されていますよ~。素敵な学芸員さんとのおしゃべりもぜひ。 |
「みんなでわくわく! いっぱいすまいるぶっく!!」
放送2016年:5月5日
GW、皆さんどのように過ごされましたか?子どもの日の「わくわくすまいるぶっく」は、1時間のスペシャルバージョンでお送りしましたよ。
まずは「こどもの日」をテーマに堀地さんが選んでくださった本をご紹介。始めっから上手にできることの方が、少ないですよね。今できることを大切にして、そのうちできるようになればいい!お兄ちゃん、お姉ちゃんはすごいけれど、小さな君は、今はそれでいいんだよ~。お父さんおおかみと一緒に、そんな風に声をかけてあげたくなります。不器用で運動もへたっぴだった私は、すえっこおおかみくんの気持ちがよく分かるのです…。
「すえっこおおかみ」
あすなろ書房 ラリー・デーン・ブリマー 作
子どものころのあなたは、どんな夢を持っていましたか?叶う、叶わない、できる、できないじゃなくって、いつだっていろんな夢を見ていたいですね。
「SOMEDAY いつかはきっと」
ほるぷ出版 シャーロット・ゾロトウ 作
アーノルド・ローベル 絵 やがわすみこ 訳
堀地さん宅で開いている「かすてら文庫」に水上が潜入!絵本仲間の皆さんと一緒にたくさんのお菓子を食べたり(ごちそうさまでした!)絵本談義に花を咲かせたり(楽しかったです!)屋根裏でびっくりしたり(うらやましい~!)…。その様子をお届けしました。ご協力いただいた高野知代さん、山崎玲子さん、小野由美子さん、裕加ちゃん、ありがとうございました。お話しの中にはたくさんの本がでてきました。ご紹介します!
『高野さんが「読み聞かせ」で読んでいる本』
「かもさんおとおり」
福音館書店 ロバート・マックロスキー 文・絵
渡辺茂男 訳
「ウエズレーの国」
あすなろ書房 ポール・フライシュマン 作
ケビン・ホークス 絵 千葉茂樹 訳
『高野さんが高志の国文学館で素敵な親子と読んだ本』
「ごぶごぶ ごぼごぼ」
福音館書店 駒形克己 作
『山崎さんが紹介して下さった本』
「宇宙の地図」
朝日新聞出版 観山正見・小久保英一郎 著
「パワーズオブテン
-宇宙・人間・素粒子をめぐる大きさの旅」
日本経済新聞出版社 フィリップ・モリソン他 著
村上陽一郎 村上公子 訳
「うえはなあに したはなあに」
福音館書店 ローラM・シェーファー 作
『高野さんが紹介して下さった本』
「かあさんのいす」
あかね書房 ベラ・B・ウィリアムズ 作・絵
佐野洋子 訳
「くろねこかあさん」
福音館書店 東君平 作・絵
「ふってきました」
講談社 もとしたいずみ 作 石井聖岳 絵
『屋根裏で堀地さんに読んでもらった本』
「THE BEAR くまさん」
小学館 レイモンド・ブリッグス 作・絵
角野栄子 訳
おしまいは、お出かけ情報ということで、今、見ることができる原画展をご紹介しました。大島絵本館では「いりやまさとし 絵本原画展」を開催しています。ぴよちゃんシリーズでおなじみですね。そして黒部市美術館では、こちらは14ひきシリーズでおなじみです。「いわむらかずお絵本原画展」をお楽しみいただけます。「わくわくすまいるぶっく」では来週「14ひき」をたっぷりとご紹介します。
最後にもう1冊ご紹介。おでかけする前に思いがけないことが起こるのは「あるある」ですよね…。お子さんがいらっしゃるおうちは、なおさらではないでしょうか。なんともほほえましい絵本です。
「おでかけのまえに」
福音館書店 筒井頼子 作 林明子 絵
あっという間の1時間。いかがでしたでしょうか。「またスペシャルしたいですね」と放送後すぐに話し合う私たち…。次はいつになりますでしょうか。来週はいつもどおり、「スマイル」の中で13時20分ごろからの放送です。 |
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「荒井良二」
放送2016年:4月28日
砺波市美術館で「荒井良二絵本原画展スキマの国の美術館」が開催されています。荒井さんは、「子どもの本のノーベル賞」といわれる「リンドグリーン賞」を日本人で初めて受賞されています。
※アストリッド・リンドグリーン記念文学賞
「長靴したのピッピ」で知られる世界的な童話作家リンドグリーンを記念してスウェーデン政府が設立。優れた子どもの本の作者に贈られる世界で最も大きな賞。
授賞式のため、スウェーデンに行かれた時のことがVTRにまとめられていて、2階展示室で映像が流されています。受賞式ではアストリッド向けた歌を歌われた荒井さん。…素晴らしいです。
大胆な構図で自由に筆を走らせている、のびのびとした、子どもが描いたようなタッチが印象的な荒井さんの絵ですが、ぜひ皆さまには原画を見ていただきたい!そのあふれんばかりの自由さや、優しさ、楽しさが胸に迫ります。
バスを待っている青年がひとり。砂漠の真ん中でしょうか。トントンパットン。トンパットン。馬に乗っていく人、自転車に乗っていく人、いろんなひとが通りすぎて行きますが、バスは来ません。夜になって、朝が来ます。そしてようやく砂煙をあげて、バスはやってくるのですが…。夜の暗闇の黒も、たくさんの色が重ねてあります。輝く星はサザンクロスのようと、堀地さん。荒井さんの描かれる太陽は、大きくてまぶしくて力強いのです。読み終えると、小さいことにこだわんなくっていいんだなーって、気楽~な気持ちに、私はなりました。
「バスにのって」
偕成社 荒井良二 作
「あさになったのでまどをあけますよ」。朝がきました。山のふもとのおうちで、子どもが窓を開けています。大都会にも朝がきて、マンションの最上階の窓が開きました。いつもの景色がそこにあって、「やっぱりぼくはここが好き」。平和な毎日が、決して当たり前ではないと思う出来事が多くあります。今目の前の幸せを大切にしようと思える1冊です。
「あさになったのでまどをあけますよ」
偕成社 荒井良二 作
原画展は6月5日(日)まで、開催されています。観覧時間は10時から18時まで。チューリップフェア開催中の5月5日までは8時半から17時半までです。併せてお楽しみくださいね。観覧料は大人1000円、小人300円、小学生未満は無料です。5月14日には、荒井さんを講師に迎えてワークショプが行われます。15日にはトーク&サイン会も!5月16日は休館となります。荒井さんの世界に引き込まれること間違いなしですよー!
5月5日の「スマイル」はお休みですが、13時からなんと!「わくわくすまいるぶっく」を1時間にわたって放送します!題して「みんなでわくわく! いっぱいすまいるぶっく!!」です。こどもの日をテーマに堀地さんに本をご紹介いただくほか、堀地さんの文庫「かすてら文庫」潜入の様子など、お送りします。どうぞお楽しみ~。 |
「こぐま社50周年」
放送2016年:4月21日
こぐまちゃんシリーズでおなじみのこぐま社。今年50周年を迎えられました。銀座・教文館では、「50年のあしあと展 ~もっかい読んでにささえられて~」が4月20日まで行われていました。足を運んでこられた堀地さん。とても楽しかったそうです。原画はもちろん、こぐまちゃんが描かれる過程が分かる展示や、「わたしのワンピース」なりきりコーナーまで!これまで刊行された本も全て並べられていたそうです。とらねこ大将と一緒の写真では、にこにこの堀地さんでした。
こぐまちゃんシリーズをご紹介しないわけにはいきません。この本にはこぐまちゃんの何気ない一日の様子が描かれています。顔を洗ってごはんを食べて、金魚にもえさをあげて…。うさこちゃんの絵本が発行された後、より日本の子供の生活に近いものを目指して作られたのが、こぐまちゃん。言われてみれば、似ているところがありますね…。独特の鮮やかな色は、こぐまちゃんのための特別な色なのだそうです。手足の微妙なかたちや、耳の大きさが左右違うのも(知らなかった!)かわいいですね。リズミカルな言葉も楽しいです。ぱんを食べているところも、なんておいしそう。こぐまちゃんの本でおいしそうなのは「しろくまちゃんのほっとけーき」ですが、おいしいものの本は、また改めて特集したいと思います。
「こぐまちゃんおはよう」
こぐま社 わかやまけん 作
こぐま社の創業者で編集者の佐藤英和さんのこの本には、こぐまちゃんの秘密もたっぷり書かれています。子どもためのよい本を作ろうと、プロの皆さんが考え抜いて、工夫して、愛を持って取り組まれたことが、よくわかる一冊だそうです。
「絵本に魅せられて」
こぐま社 佐藤英和 作
同じく教文館の9階ウェンライトホールでは4月29日から5月31日まで、「偕成社創立80周年展 子どもの本とあゆんだ80年」が開催されます。ノンタン、はらぺこあおむし、(どちらもなんと40周年!!)かこさとしさんが好きなあなた!絵本原画や生原稿、楽しい立体展示もあるそうですよ。これまで出版された本も壁一面に展示されるそうです。時間は10時から19時まで。(最終日の閉場は17時。入場は閉場の30分前までです。)ぜひ、お出かけください。 |
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「心細くなったなら」
放送2016年:4月14日
新しい生活がスタートしたみなさんも、そろそろ慣れてくる頃でしょうか。それとも、より一層不安が高まっている頃なのでしょうか。堀地さんが今回持って来て下さった、このぱん!見てください。ぷうっくりふくれて、なんておいしそう!香ばしい色と香りが食欲をそそります。中にはレーズンが入っていて、口にいれると優しい~甘みが広がります。おいしかった…とても…。そう、疲れたときや、不安なとき、嫌なことがあったときは、おいしいものを食べましょう。口を、目を、鼻を、体全体を喜ばせてあげてください!そしたら気持ちも、ちょっとは元気になれるかも…。
ひとりぼっちで、臭くて汚かったぐるんぱ。ぞうの仲間の会議にかけられ、働きに出ることに。みんなにきれいにしてもらって町に出ます。ビスケットを作ってもお皿を作っても靴を作ってもピアノを作っても、どれも大きすぎて失敗、追い出されてしまいます。しょんぼりしょんぼりしょんぼりしょんぼりしていたぐるんぱの前に、12人の兄弟が現れました。遊び相手になっているうちに、ぐるんぱは、幼稚園を始めることにしました。大きすぎたどれもが、子どもたちの楽しい遊び道具になったんです。よかった!
「ぐるんぱのようちんえん」
福音館書店 西内ミナミ 作 堀内誠一 絵
起きて「ぎゅ」。ごはん食べて「ぎゅ」。寝る前に「ぎゅ」。かわいくて、幸せいっぱいな絵本です。挿絵には時計が描かれているので、少し大きくなったお子さんには、何時かなって確認しながら読むのもいいですね。「だいすきぎゅ」っていっぱい「ぎゅ」しながら読んでください。お子さんはこの絵本にふれることで、「ぎゅ」してもらえる嬉しさと、そうやって一緒に過ごしてくれる大人がそこにいる安心を感じることができ、とても素敵な時間を過ごせるんだろうなと思います。お子さんといっぱいいっぱい「ぎゅ」できる時間…大切にしていただきたいです。
「だいすきぎゅっぎゅ」
岩崎書店 フィリス・ゲイシャイトー ミム・グリーン 作
デイヴィッド・ウォーカー 絵 福本友美子 訳
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「お友だちできるかな」
放送2016年:4月7日
新学期が始まり、入学式が行われ、いよいよ新年度がスタートしましたね。新しい生活を前にドキドキの皆さんにお届けしたい本をご紹介してきました。今週は、お友だちできるかなぁって不安な気持ちでいるお子さんに、読んでもらいたい本ですよ。
たろうシリーズから今日は2冊選んでいただきました。堀内さんの挿絵がポップで鮮やかでおしゃれ!「たろうのおでかけ」は水上が大好きだった絵本です。まみちゃんに持っていくアイスクリームとスミレの花。そしてまみちゃん家が見えたときのぱあっと広がるページが印象的。
まずは「ひっこし」からご紹介いただきました。自分の部屋が欲しくなったたろう。お母さんに訴えると、古いじゅうたんをくれました。「これを広げた場所がたろうのお部屋よ」。いろんな動物たちがやってきて、「こんなお部屋だったらいいのになあ」って、リクエストが…。じゅうたんを持ってその都度お引越しするたろう。みんなが納得する素敵なお部屋はどこでしょう?お友だちとの最初のひとことって、緊張してしまうものだけれど、たろうのじゅうたんみたいな、きっかけになるツールがあるといいですね。
「たろうのひっこし」
福音館書店 村山桂子 作 堀内誠一 絵
続いては「ともだち」です。こおろぎがさんぽしていました。ひとりじゃつまんないなぁと思っていると、ひよこがやってきました。声をかけると、なんだかとってもご機嫌ナナメ。「けらいになれ!」なんて言われて、でもこわかったから「けらいになる」って答えちゃうんです。そのあと出会うねこのけらいになり、犬のけらいになり…。そして、たろうに出会う動物たち。いぬは「けらいになれ!」って言いますが、たろうは「いやだ」ときっぱり。かっこいい~。「ともだちになろう」って言うんです。嫌なことは嫌と、はっきり言うことも大事。そしてたろうみたいに、にっこり笑って「ともだちになろう」って言えたらいいですね。
「たろうのともだち」
福音館書店 村山桂子 作 堀内誠一 絵
焦らずゆっくりまわりを見渡して、同じ空気…同じ雰囲気を持った子を探すのも、大切なことなのかも。たくさんのお友だちができるのは、もちろん素敵なことだけど、数は少なくても、ずっと親しくできるお友だちが見つかれば、それでいいなとも思うのです。
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「もうすぐ1年生のみなさんへ」
放送2016年:3月31日
平成27年度、おしまいの日です。4月から新しい生活が始まるみなさんにとっては、楽しみでありながらも、なんだか落ち着かない…そんな毎日が続いているかもしれませんね。堀地さんがこの日、持ってきてくださったのは、もうすぐ1年生になるみなさんに、おすすめしたい絵本です。
小学校に上がるお子さんは「初めて」がたくさん待っていますよね。初めての学校、初めての友だち、初めての先生、初めてのランドセル、初めてのふでばこ…。すべてがドキドキでしょう。でもこの詩の絵本を読めば、1年生になるのがとっても楽しみになるのではないでしょうか?
そして1年生の経験がある人なら誰でも「分かる分かる!」と言いたくなっちゃう詩がたくさん掲載されています。
「おめでとうのいちねんせい」
小学館 糸井重里 作 日比野克彦 絵
お腹を空かせた子ねこが迷い込んだ家には「ちょん」という年老いたねこがいました。「名無しのごんべだから」と、「ごんごん」と名づけられた子ねこ。ちょんにくっついていろんなことを教えてもらいます。「なにごとも自分で覚えるがかんじん」とちょんは言います。本当に、そのとおり。頼りになる先輩に教えてもらって…でもその先は、経験して、失敗もして、自分で身につけようとしなければ、成長できませんよね。色鮮やかな絵も印象的です。
「ねこのごんごん」
福音館書店 大道あや 作・絵
新年度からも「わくわくすまいるぶっく」のコーナーは変わらずお送りします。次回はどんな本をご紹介いただけるのでしょうか~。堀地さん、よろしくお願いします!! |
「もうすぐ春…」
放送2016年:3月24日
早いもので、3月も下旬です。時折寒い冬のような日もありますが、桜のつぼみがぷっくりふくれてピンクも濃くなって、春はもうすぐ!と感じさせてくれます。
最初にご紹介いただいたのは、春の準備に忙しい、根っこのこどもたちのお話です。土の中で眠っていた小さな小さな根っこのこどもたち。土のお母さんに起こされて、女の子たちは好きな色の布を選んで洋服づくりに励み、男の子たちは虫たちを洗って色を付けます。
ぞろぞろと並んで春の野原に出ていくみんな。それぞれの場所できれいに咲いて遊びます。今頃、こんなかわいい子どもたちが土の中で大忙しかと思うと…うれしくなっちゃいますね。寒くなって、お母さんのところに急いで帰ってくる様子も、なんとも可愛らしい。飾っておきたくなるような、繊細で洗練された絵にも見入ってしまいます。
「根っこのこどもたち目をさます」
童話館出版 ヘレン・ディーン・フィッシュ 作
ジビレ・フォン・オルファース 絵 石井桃子 訳
春の野原に出れば、たくさんの植物たちが私たちを迎えてくれます。一足先にこの本を開いてみれば何気なく見ていた花にもそれぞれに名前があり、一緒に見えていた薄紫の花も種類が違うことを発見したり…。外に持って行って、実物を見ながら、確認していくのも楽しそうですね。
「草花とともだち」
偕成社 松岡達英 作 下田智美 絵
今回堀地さんが作ってきて下さったのは、コーンとベーコン、オレンジピールが入ったカステラです。色も黄色とピンクで春らしい~。もちろんおいしい~。春はおなかがすくのです。
そしてBGMは堀地さんのお知り合いというピアニスト沢木薫さんのCDから。「春の贈り物」というタイトルのアルバムで、やわらかな音色が素敵でした。
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「お守り」
放送2016年:3月17日
あたたかくなってきました。幼稚園や小学校の卒業式が行われたこの日、堀地さんが選ばれた本は…。
弱虫なラチは、犬もこわいし暗闇もこわい!お友達までこわいので、ばかにされて仲良くしてもらえません。本に載っていた強いライオンに憧れているラチのところに、なんと、らいおんが現れました!小さくって可愛らしくって、とても強そうには見えないらいおんですが、いえいえ、ラチをしっかり励まします。ポッケにらいおんを入れて、苦手だったことに挑戦していくラチ。ある日、いじわる「のっぽ」がみんなのボールを持って行ってしまいます。ラチはポッケをふくらませて立ち向かいます。
[ラチとらいおん」
福音館書店 マレーク・ベロニカ 文・絵 徳永康元 訳
ラチとらいおんは、まるでのび太とドラえもんみたい。と堀地さん。一緒に遊べば楽しくて、困ったとき、心細いとき、「ドラえも~ん!」って泣きつけば、道具を出して助けてくれて、そして時にはびしっと叱ってくれるドラえもん。のび太がうらやましいよ!そんな気持ちは、大人になっても変わらないものですね。らいおんは、強くなったラチを見届けて去ってしまいますが、ドラえもんの最終回には色々なパターンや都市伝説?などあるようです。のび太とドラえもんは、ずっと一緒がいいな。
お子さんを見守るお母さんの気持ちを歌にした俵万智さんのエッセイ&歌集もお持ちいただきました。「ドラえもんのいないのび太と思うとき…」そんな歌もあります。
「俵万智の子育て歌集たんぽぽの日々」
小学館 俵万智 著 市橋織江 写真
新しい生活になじむまでは、不安でいっぱいですよね。誰もが心のお守りが必要なのではないでしょうか。写真の水上が手にしていますのは、堀地さんの2番目のお嬢さんのお守り。ハリネズミのハリーです。付き合いの長さを感じさせる、ハリーの色とヒフです。お嬢さんはハリーに元気をもらっていたんですね。
今はご家族みなさんが、お互いにお守りのような存在のようです。堀地家にはあたたかいエピソードがたくさんです(写真はお子さんが小さいころの写真です)。
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「くまのプーさん」
放送2016年:3月10日
3月10日は、先週ご紹介した石井桃子さんのお誕生日。ということで、今回は、石井さんが訳された「くまーのプーさん」をご紹介します。
クリストファー・ロビンがお父さんにお話しをせがむところから始まるこの物語。プーは大事なぬいぐるみです。プーを取り巻く仲間たちとクリストファー・ロビンも登場する、のほほんとした世界が繰り広げられます。
ディズニーのアニメで親しんだ方も多のではないでしょうか。堀地さんの次女ちゃんもプーさんが大好きで、堀地家には、プーさんグッズやぬいぐるみがいっぱい!
「『わくわく』で紹介しましょう!」と決めたことで、プーさんへの扉を開くことになった私たちふたり…。水上は、岩波少年文庫で読みました。知ってはいました。プーさんがおとぼけさんであることは…。いや~想像以上ですね。こんなにもだなんて、びっくり!愛すべきおばかさん。読んでいる私たちの気持ちを代弁するかのように、どのお話も、最後にクリストファー・ロビンがつぶやきます。「ばかなくま!」とか「こんな賢いくまはほかにいない」とか「そんなプーが大好きだよ」って。「大好き」って、そういうことだと思うんです。とぼけた顔もうっかり発言もおばかな行動も愛おしい。だって、そんなプーだから。
[i岩波少年文庫 くまのプーさん」
岩波書店 A.A.ミルン 作 石井桃子 訳
おとぼけはプーだけではありません。コブタやイーヨー、うさぎにふくろう、カンガ&ルー。みんな個性的で、びっくりさせられます。笑います。続編の「プー横丁にたった家」もこれから読むのが楽しみです。
堀地さんが「これなら読めそう」と手に取ったのはアニバーサリーエディション。刊行80年を記念して出版されたものでカラーイラストがさらにイメージを膨らませてくれます。ページもクリーム色なのが素敵。
「クマのプーさん Anniversary Edition」
「プー横丁にたった家 Anniversary Editio」
岩波書店 A.A.ミルン 作 E.H.シェパード 絵
石井桃子 訳
プーさんがモチーフとなった曲があります。このアルバムは名盤!と堀地さん。
「プー横丁の家(House at Pooh Corner)」
ロギンス&メッシーナ (「Sittin’ In」より)
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「桃の節句」
放送2016年:3月3日
桃の節句のこの日、折り紙でできた素敵なひな人形を持ってきてくださいました。堀地さんのお友だちが作られたものだそう。とってもスタジオが華やかになりました。本に折り紙がついていて、折り方と、お雛さまの解説も記されています。
「折りびな」
福音館書店 田中サタ 著 真田ふさえ 画
先週に引きつづき、石井桃子さんのお話しを。ご紹介いただいたのはお雛さまが出てくるお話です。先ほどの「折びな」も、この本の中に出てくるそうです。お雛さまを持っていない、よし子。我慢していたものの、気持ちがいっぱいになって、とうとうお母さんにその気持ちを伝えます。お母さんにもある思いがあって…。出てくるお雛さまの素敵なこと。石井さんの表現に、挿絵では白黒なのに、色鮮やかな様子が頭に浮かびます。
「三月 ひなのつき」
福音館書店 石井桃子 作 朝倉摂 絵
石井さんが訳された本も1冊ご紹介しましょう。ふわふわさんとふわおくさんは仲良く暮らしています。ある日天使がふわおくさんのところにやってきて、「もうすぐ赤ちゃんがきますよ」と教えてくれました。その赤ちゃんがうさこちゃん。たくさんの動物たちがうさこちゃんを見にやってきます。
「ちいさなうさこちゃん」
福音館書店 ディック・ブルーナ 作・絵 石井桃子 訳
女の子の誕生を祝い、幸せを祈る桃の節句。堀地さんも堀地さんのお嬢さんも、お雛さまで人形遊びをしたことが思い出されるそうです。あなたはどんな思い出がありますか?
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「東京での出会い」
放送:2016年2月25日
先日、3日間東京に行ってこられた堀地さん。偶然の素敵な出会いがたくさんありました。
まず訪れたのは教文館(書店です)の子どもの本部門「ナルニア国」。この番組でも何度かご紹介しています~。こちらでは「柿本幸造生誕100年記念絵本画集『ひだまりを つくるひと』」が3月13日まで開催されています。柿本さんといえば、「どんくまさんシリーズ」や「どうぞのいす」などでおなじみですね。
そこで目にしたのが、石井桃子さんの文庫「かつら文庫」のご案内でした。東京子ども図書館の文館でもあるこちらに、前々から、行ってみたいなぁと思っていた堀地さん。石井さんはうさこちゃんシリーズやくまのぷーさんを訳されたり、ノンちゃん雲に乗るを書かれた方ですね。案内に目を通すと、なんと次の日が大人のための公開日!(原則として、火、水曜が大人のための公開日です)これは行くしかない!!と足を運んでみることにしました。
翌日、道に迷いながらも、周りの様子も楽しみつつ無事到着。「こんにちは~」と声かけると中には男性と女性がいらっしゃいました。男性は映像作家の森英男さん。東京子ども図書館の案内ビデオを作られた方だそうです。石井さんへの深い思いをお持ちで、石井さんについて多くのことを教えてくださったそうです。
そして女性の方はというと…名札には「阿部公子」さんとあります。堀地さんが好きな「時計つくりのジョニー」の訳は「あべきみこ」さん…。まさか…と思いつつ聞いてみると「はい、本人です」とのお返事が!普段は東京子ども図書館にお勤めで、この日はたまたまお手伝いにいらしていたそうなのです!なんたる偶然!!
阿部さんが訳されたこの本はしみじみと沁みる作品です。ひとり貧しくくらすマローンおばさんのところに、ある冬の月曜日、弱ったすずめがやってきました。「あんたの居場所くらいここにはあるよ」と部屋の中に招きいれます。それから毎日、おばさんのところに様々な動物がやってきますが、食べるものや着るものも決して豊かではないのに、動物たちに「居場所はあるよ」と言いながら、おばさんは分け与えるのです。
「マローンおばさん」
こぐま社 エリナー・ファージョン 作
エドワード・アーディゾーニ 絵 阿部公子/茨木啓子 訳
次回は今週のつづき…という気持ちでお聴きいただければと思います。お楽しみに! |
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「雪」
放送:2016年2月18日
前日は雪がふりました。堀地さんは雪の本を選んで下さっていたのですが、放送日はとってもいい天気!ちょっと拍子抜け…?いえいえ、ぴったりの本をお持ちいただきましたよ。
とらたが朝起きると外はまっ白!雪に埋もれてぼくのシャベルがない!!白いページを黒ペンで囲って、砂場がまっ白であるのを表現しています。とらたの顔は、私は赤べこに似てると思います。黒と黄色と水色と朱色で描かれているこの本は全体的になんだかのんき。線がゆるいのか、とらたの顔がゆるいのか…。お話を書いたのはぐりとぐらでおなじみの中川季枝子さん。絵はご主人の中川宗弥さんで、「ノンちゃん雲にのる」「ももいろのきりん」なども描いていらっしゃいます。
あそびに来たゆきだるまが、いいお天気のため、溶けてどんどん小さくなっていく様子もなんだか面白さを感じてしまう…。自分で出してきたセーターや帽子を乾かすため、とらたはちゃんとお部屋に干して、お話は終わります。他にもとらたが主人公の本がでています。読んでみたいです。
「はじめてのゆき」
福音館書店 中川李枝子 作 中川宗弥 絵
続いては中川さんの妹さん、山脇百合子さんが絵を描かれている雪の日のお話です。大好きもみちゃんとたくさんの動物たちがそりに乗って坂を滑ります。ぎゅうぎゅうに乗っているものだから、ひとり落っこち、そしてまたひとり…。落っこち方にも個性があって楽しいんです。雪だらけになって転がって、雪だるまになっちゃうみんな!詩人でいらっしゃる岸田さんのことばは、読んでいてもリズムが楽しい!
福音館書店 岸田衿子 作 山脇百合子 絵
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「バレンタインデー」
放送:2016年2月4日
もうすぐバレンタインデーです。私などは、チョコレートを思いっきり食べていい日!しかも高いやつ!と今からうきうきしておりますよ。
自分のための日にしてもいいけれど、大切な人がいる方は、普段はなかなか言えない、素直な気持ちを伝えるいいきっかけになるのではないでしょうか。犬のカップルが出てくるこの本。女の子が男の子にいろんな質問をしていきます。読んでいるとちょっぴり…いや、とっても気恥ずかしくなってしまうけど…こうやって質問したら、こんなふうに返してほしいなぁって、うらやましく思います。そうなんです。うらやましいんです。堀地さんは特に「あとがき」を紹介したかったとのこと。「ま新しい空気にわくわくと包まれるようなひとことを…すぐそばの誰かに魔法をかけられるようなひとことが、伝えられますように」。
「幸福な質問」
新潮社 おーなり由子 作
おーなりさんの本をもう一冊。ことばがかたちになったら?そしてそれはどんな色?やわらかな、おーなりさんのことばと絵と色使いが、優しい気持ちにさせてくれます。つい何気なく発していることばの数々…。せっかくなら、周りの人をしあわせにしてあげたいものですね。
「ことばのかたち」
講談社 おーなり由子 作
大人向けの本が続いたので、最後にかわいい子供向けのお話も。弟の誕生日プレゼントに、「こねこのチョコレート」を選んだジェニー。タンスの中にしまったチョコレートがどうしても食べたくなって、1こだけなら…と食べちゃうんです。おいしくって、もう一つ、もう一つと食べてるうちに、なんと!全部なくなっちゃう!!落ち込むジェニー…。でもね、みなさんも、身に覚えはありませんか?だって、おいしいおいしいチョコレートなんです。分かる、分かるよ、ジェニー。そりゃあ食べちゃうよね!!最後はまーるくおさまる、このお話。チョコレート好きなお子さんとぜひ読んでください。
「こねこのチョコレート」
こぐま社 B・K・ウィルソン 作 大社玲子 絵
小林いづみ 訳
バレンタイン・イヴにSAHAJiのライブがあります。2月13日(土)20時スタート(開場19時30分)!場所は富山市七軒町にあるレストラン「ドゥージィエーム」です。前売り券などはないそうですので、当日直接会場にお越しくださいませ。料金は2000円です。お越しになった皆さんに、なんとSAHAJiから「チョコレートコスモス」がプレゼントされるそうです。堀地さんのお友達の花屋さん「mimieden」で取り扱われているこのお花。写真でお分かりになりますでしょうか。チョコレート色というか深ーい赤というか…。そしてチョコレートの香りがするんです。大人っぽくて素敵なお花です。まっすぐな愛を歌うSAHAJiのライブで素敵なイブをお過ごしくださいね。
来週は建国記念の日で祝日なので放送はお休みです。ということで一足早くバレンタインをテーマにお送りしました。次回2月18日にお会いしましょう~。 |
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「星の王子さま」
放送:2016年1月28日
1年前のちょうど今頃、「星の王子さま」を取り上げました。今回またご紹介することにしたのは、堀地さんがとても「星の王子さま」を読みたくなり、お気づきになったことも多かったから。
今回まずご紹介したこの本は詩人ドリアン助川さんが書かれたもの。扉には小さな封筒がついていて、メッセージを書き込めるようになっています。「星の王子さま」より「愛の言葉」が選ばれており、大切な方に贈りたい1冊となっています。
「星の王子さまからの贈り物 サン=テグジュペリの言葉」
ポプラ社 ドリアン助川 訳・文
改めて「星の王子さま」をお読みになり、堀地さんは思いました。「星の王子さまってちょっと『悪い』んじゃないの~?」と。きつねが登場する場面があります。バラの花とのごたごたで傷ついた王子さまが、悲しい気持ちで歩いていると、隠れているきつねに声をかけられます。「今悲しい気持ちでいるから、一緒にあそぼうよ」きつねに言う王子さま。きつねは「まだ君に懐いていないから、あそべないよ」と断ります。2人のやりとりがあった後、そのうち王子さまは「君とはあそべない」なんて言い出します。そもそも「あそぼうよ」と誘ってきたのは王子さまの方なのに!そんな王子さまの様子に、先ほどの堀地さんの思いがあります。「そういう男の人って結構いるんじゃないですか」と、思わず言ってしまったのは水上です。
そして、「なつく」という言葉がとても気になられた堀地さん…。なつくって、どういうことでしょう。色々な方が訳されていますが、このシーンをどう描いているかも読み比べると興味深いです。
女性ならではの優しい言葉で、子供向けに書かれているのはこちら。
「絵本で出会う星の王子さま」
ひさかたチャイルド サン=テグジュペリ 原作
工藤直子 訳
色々と「気づいて」しまった堀地さんは、もう「気づく」前には戻れないと悲しみを感じていらっしゃるそうなのです。
オトナになってしまう前にぜひ読んでほしいとおっしゃています。(堀地さんより、太字で書いて欲しいとのことでした~。)
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「てぶくろ」
放送:2016年1月21日
寒い毎日が続いています。風邪など引いていませんか?心も身体も元気に毎日過ごしたいものです。とはいえ、いつでも元気な気持ちでなんていられない…。そんな、心が沈んでいるあなた…。絵本を読んで、心を暖めてあげてください。今回は、あったかてぶくろが出てくる本をご紹介します。
ウクライナ民謡、「てぶくろ」は半世紀以上愛されている、ゆかいなお話です。おじいさんが落したのミトンを見つけたねずみが、「ここに住むわ」と中に入り込みます。いろんな動物たちが次々とやってきて、もう手袋の中は、ぱんっぱん。住みやすいように、どんどん手袋に手が加えられていて、それをじっくり眺めると楽しさ倍増~。
「てぶくろ」
福音館書店 (ウクライナ民謡)
エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 内田莉莎子 訳
日本にも手袋が出てくるお話がありますね。「教科書に載っていたのが、この物語との出会い」という方も、多いことでしょう。
堀地さんのお嬢さんたちは、冒頭のシーンが大好きだったそうです。雪が積もってきらきらまぶしいのをこぎつねが「おかあちゃん、目になにかささった」というシーン。まっしろな世界にびっくりした様子がかわいらしいです。
お母さんきつねは、こぎつねに手袋を買ってあげたいけれど、町で怖い目にあったので、足がすくんで行くことができません。仕方がないので、こぎつねの片一方の手をにんげんの手に変えて、ひとりで行かせます。ぼうやは無事、手袋を買って帰ってくることができるでしょうか。
私は最後の「ほんとうににんげんはいいものかしら?」という言葉が心に残っていました。2回も書かれているこの言葉。意味を教室で話し合った記憶はありますが、さて、当時の私はどう思ったんだっけ。
たくさんの方が挿絵を描いておられます。お持ちいただいたのは、「ころわん」シリーズでおなじみ、ふわふわやさしい黒井建さんのものです。あなたのお気に入りは?
「てぶくろを買いに」
偕成社 新美南吉 作 黒井建 絵
「てぶくろを買いに」をはじめ、新美南吉のほかのお話や、「泣いた赤おに」、「くもの糸」「やまなし」など一度は読んでおきたいお話が、15話収録されている「お話集」もご紹介。以前ご紹介しました、富山出身、千葉経済大学短期大学部子ども学科教授の横山洋子先生が解説を書かれているシリーズの、最新作です。横山先生は堀地さんのお嬢さんの、幼稚園の担任の先生でした。原文のまま掲載されていますが、どれも読みやすく、難しいことはありません。挿絵もそれぞれかわいらしく、ユニークでもありますので、ぜひ読みかせてあげてくださいね
「心にのこる日本のどうわ15話」
学研 |
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「ひとまねこざる」
放送:2016年1月14日
今年さる年です。今週のポイントは①麦わら帽子②おさるのぬいぐるみ③写真ではよく分かりませんが掘地さんの黄色いニット。
さてさてどんな本をご紹介するのか分かりましたか?そう!ひとまねこざるシリーズのご紹介です!!アニメにもなっているのでお馴染みですし、、黄色い表紙が印象的ですね。
最初に出版されたのは「ひとまねこざる」ではなく、「ひとまねこざるときいろいぼうし」の方なのだそう。
黄色い帽子のおじさんとの出会いから、ジョージのいたずら…ハプニング!まわりを巻き込んでのすったもんだがありますが、おちゃめなジョージはにくめませんね~。
「ひとまねこざるときいろいぼうし」
岩波書店 H.A.レイ 作・絵 光吉夏弥 訳
さらりと描かれているように見えるイラストですが、表情がとても豊かで、それがまた笑いを誘います。楽しそうな様子はもちろん、いたずらが過ぎてしょんぼりしている顔も愛らしいのです。小さなお子さんも、絵を眺めるだけでも楽しめそう。
今日も掘り地さんはケーキを焼いてきてくださいました。チョコレートとバナナが入っていて、粉砂糖がふりかけられた表面には「George」と書かれています。おさるといえば、バナナですもんね! |
「さる」
放送:2016年1月7日
明けましておめでとうございます。2016年1回目の「わくわくすまいるぶっく」。時間を変更し14時25分ごろからお送りしました。いつもは14時台に中継のコーナーがあるのですが、ファミリーパークのさるについてお伝えしたく、さるたちのご飯の時間が13時15分ごろからということで、せっかくなので変更させていただいたのです。
さて今年の干支はさるです。
まずご紹介するのは、さるがぐっすり眠っている様子が表紙の写真集。動物たちがかわいく眠っているのを見ていたら、なんだかこちらも眠たくなってきます…。
「おやすみ動物園-眠る前に見たい動物たちの寝顔」
河出書房新社たちばなれんじ 写真
昨年11月に「詩」がテーマの時にご紹介した、カレンダー。2016年版をご紹介しましょう。こざるいさむくんの短歌が表紙です。見てると元気をもらえそう!1月はどっしりとした切り株の版画です。そして今年はなんと、カレンダーが発売されて、30周年!特別におまじないえはがきがついてきます。堀地さんはプー横丁で購入されました。
「のはらうたカレンダー2016年版」
童話屋 くどうなおことのはらのみんな 作
ほてはまたかし版画
さるというと、どんな印象をお持ちですか?私は元気いっぱい、おちゃめな感じ…。堀地さんは、親子でくっついていたり、温泉に入ってまったりしている様子が思い浮かぶそう。
子ザルのジョジョくんがおさんぽしていると、いろんな動物たちが親子で「ぎゅ」しています。それを見てたらジョジョくん、とってもさみしくなってしまいました。「ぎゅ」っていう言葉しか出てこないのに、豊かな動物たちの表情で、それぞれの気持ちがよく分かります。「ぎゅ」ってすれば、うれしいね。
シリーズで「やだ」と「たかいたかい」もあります。少しづつ大きくなってる(ようにみえる)ジョジョくん。お友だちと仲良く楽しく…そして、お世話になってます。
「ぎゅ」「やだ」「たかいたかい」
徳間書店 ジェズ・オールバラ 作・絵
堀地さんが、シナモンロールを焼いてきてくださいました。なぜシナモンロールなのか…?そう!シナモンキーロールだから!!堀地さん、ありがとうございます。
今年も放送、ブログともども、どうぞよろしくお願いいたします。
来週は、いつも通りの放送時間です。13時25分ごろスタートです! |
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「クリスマス 動物」
放送:2015年12月24日
クリスマスイブの放送でした。子どもたちは終業式を終えて、サンタさんをワクワクしながら待っていたことでしょう。どんなプレゼントをもらったのかなぁ。
「クリスマスにはサンタさんがプレゼントを持ってきてくれるのよ。」ひとりぼっちの黒いろばはそう聞いて、とってもうらやましく思います。夜になって現れたサンタクロースに「足を痛めたトナカイの代わりにソリを引いてくれないか」と頼まれ、喜んでお手伝いするろば。お礼にプレゼントをあげようと言われ、ろばが頼んだのは…?
静かで優しいクリスマスの本です。よかったね。ろば。
「ちいさなろば」
福音館書店 ルース・エインズワース 作 酒井信義 絵
石井桃子 訳
堀地さんが元気をなくしている時に、お友達から贈られたのが「ロバのクリスマス」というCD。古楽器などを使って、素朴で不思議な雰囲気をかもし出しています。富山でも何度か公演を行っているロバの音楽座によるものです。そのお返しに堀地さんはこの「ちいさなろば」をプレゼントされたそうですよ。
トナカイに名前がついているのをご存知ですか?詩がもとになっているこの本。サンタさんが8匹いるトナカイの名前を順番に呼びかける場面が出てきます。絵がとても美しいです。
「くりすますのまえのばん」
偕成社 クレメント・ムア 作 ターシャ・テューダー 絵
中村妙子 訳
同じ内容のポップアップ絵本。お嬢さんたちが大好きだったそうで、読み込まれ、遊び込まれた様子です。
「イブにサンタがやってきた(大型シカケエホンシリーズ)
大日本絵画 クレメント・ムア 作 マイケル・ヘイグ 絵
きたむらまさお 訳
堀地さんのお気に入り、木彫りのサンタさんやトナカイのオーナメント(ろばと間違えてごめんなさい)。お義母さんからいただいたお菓子の詰め合わせはヒイラギのすかし模様がとっても素敵な箱に入っています。スタジオはクリスマスの雰囲気でいっぱい♪
先週、愛と思いやりとサンタさんについて書いたのですが、どうもうまく言葉にできないなぁと思っておりました。言いたかったのは、愛や思いやりは目には見えないけれど、サンタクロースという姿で私達の目の前に現れてくれているんだなぁ…ということだったようです。
今年はひつじ年でした。皆さんどんな1年だったでしょうか。年の初めにご紹介した、ひつじのぱたぽんがかわいい「まりーちゃん」シリーズにはクリスマスの本もありますよ。サンタさんはプレゼントを木靴の中に入れてくれるんですって!
「まりーちゃんのくりすます」
岩波書店 フランソワーズ 作・絵 与田準一 訳
2015年も堀地さんにたくさんの素敵な本をご紹介いただきました。ありがとうございました。そしてお聴きいただいている皆さま、ブログも読んでくださっている皆さま、本当にありがとうございます。
最後にお知らせです。
2016年1週目の「わくわくすまいるぶっく」。放送時間が変わります。14時10分過ぎからです。いつもの放送時間には、富山市ファミリーパークから中継をします。
2週目以降はこれまでどおり、13時25分ごろからです。
2016年もどうぞよろしくお願い致します。
良いお年をお迎えくださいね~。
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「クリスマス 手紙」
放送:2015年12月17日
今週もクリスマスの絵本をご紹介しましたよ。サンタさんに手紙を書いた経験、ありませんか?欲しいプレゼントを書くのはもちろん、聞きたいこともいっぱいあるし、お礼の気持ちも伝えたいし…。返事が書いてあったら嬉しいなぁと思いながら眠りについた思い出も、おありではないでしょうか?
サンタクロースって、本当にいるの?お父さんに尋ねたバージニア。返ってきた答えは「新聞記者さんに聞いてごらん」。そこでバージニアは地元の新聞社に手紙を出します。社説に掲載された答えは…。
「サンタクロースっているんでしょうか」
偕成社 ニューヨーク・サン新聞「社説」 東逸子 絵
中村妙子 訳
自分も大分大人になってから思ったことですが。サンタさんのあれこれについて思いを巡らせると、世の中の大人からの愛を感じずにはいられません。「サンタさんはいる!」って信じる子どもがいるこの世界に、サンタさんはいるんですね。サン新聞の記者さんはとても真摯にバージニアの質問に答えています。そこに感動。そして、社説として掲載したサン新聞も粋ですね。大人として、そうありたい。「見えないからって、それが無い証明にはならない。」という言葉がバージニアに贈られます。愛も、思いやりも、サンタさんも、この世界にありますよね。あると思って生きていきたいなぁ。
粋な大人がここにも。指輪物語の作者であるトールキンが、毎年自分の子どもたちに、サンタクロースとして送った手紙です。助手の白熊の、こまったちゃんっぷりがなかなか楽しい♪トールキンが描く絵も魅力的。この手紙を、彼が1番楽しんでいたのではないでしょうか~。
「サンタクロースからの手紙」
評論社 J.R.Rトールキン 作・絵 せたていじ 訳
私が大好きなスキャリーおじさんの本を、最後にご紹介くださいました。子どものころ、スキャリーおじさんのどうぶつ絵本をくり返しくり返し読んで楽しんでいました。私が今も、とぼけたのんきなお話が好きなのは、それが原因かもしれません…。動物たちの表情がいきいきとかわいいのです。この本の中には、クリスマスの素敵なお話がたっぷり。もちろんお手紙にまつわるお話も。
子どものころのあたたかな時間が、大人になってからの支えになるのだと思います。たとえそれが記憶になくっても。お父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃん…まわりのおとなと、素敵な絵本とともに、そんなひとときが子どもたちにたくさんありますように。
「サンタクロースの部屋-子どもと本をめぐって-」
こぐま社 松岡享子 作
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「贈り物」
放送:2015年12月10日
今日のお相手は、濱谷光です。堀地さんとは、いつもスタジオの外で少ししかお話しできていませんでしたので、今回たっぷりとお話しできて嬉しかったです。
先週はクリスマスの本を紹介されていましたが、クリスマスと言えば、プレゼント!もうサンタさんにお願いはしましたか?サンタさんは今頃、大忙しですね。ということで、今回は「贈り物」というテーマ。
フランスで発行されたココちゃんの絵本。
タイトルの「TOUJOURS ENSEMBLE」はいつでもいっしょという意味。いつも元気なココちゃんは、イギリス生まれの女の子。お散歩が大好き。外では太陽さんやクマさん、ゾウさんなどたくさんの動物達に出会いながら、一緒に楽しい時間を過ごします。色使いや線のタッチが優しくほんわかする絵です。
「TOUJOURS ENSEMBLE」
Lirabelle サカモトリョウ 作・絵
ココちゃんのイラストを100点以上集めた小さな画集。
雨の日も、雪の日も外にでて元気に遊ぶココちゃん。天真爛漫なココちゃんの周りには、いつもお友達が集まってきます。絵には、一つ一つ言葉が添えられていて・・・どれも心に響くいい言葉ばかりです。
「COCOちゃんの絵日記」
ポプラ社 サカモトリョウ 作・絵
むかし、サンタクロースは一人しかいませんでした。子どもの数が少なかったため、一人でもプレゼントを配りきることができていました。しかし、やがて人数が増え、それができなくなり、サンタクロースは神様に自分を半分にしてもらいました。けれども、人数は増える一方。そしてサンタクロースもどんどん増えていき・・・
「ひゃくおくまんのサンタクロース」
アノニマ・スタジオ もたいひろこ 作
マリカ・マイヤラ 絵
私の大好きなココちゃん!ポストカードをアルバムに入れて保管しているのですが、堀地さんはそれをみて、絵本のようだとおっしゃってくださいました。絵だけやちょっとした言葉だけでも、物語を自分で作り出すことができますよね。堀地さんも、ココちゃんのこと好きになってくれたかな~。
紹介していただいたサンタさんのお話。途中からどうなっちゃうの!?と聞いていてわくわくしました。将来の・・・子どもの為に、今から絵本を集めちゃいそうです。
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